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キリンHD、純利益64%減 豪子会社とバイオ子会社が不振 19年12月期

キリンホールディングスが14日発表した2019年12月期の連結業績(国際会計基準)は、純利益が前の期比64%減の596億円だった。製造工程に問題があり出荷停止をしているバイオ子会社が大幅減益となり、オーストラリア子会社の飲料事業で約571億円の減損を計上した。20年12月期は一時的損失がなくなり純利益は回復するが、事業利益は横ばいにとどまる見通しで本格回復には時間がかかりそうだ。

記者会見するキリンHDの磯崎社長(都内)

業績の足を引っ張ったのは豪子会社ライオンだ。ビールの販売競争が激しく、販促費が膨らんだ。乳飲料では異常気象により牛乳の仕入れ値が高騰し、原価率が上昇した。対豪ドルでの円高もあり、事業利益が20%減の414億円と落ち込んだ。乳飲料などの飲料事業は11月に売却を決めているが、収益性の低下を受けて減損が生じた。

19年に子会社化した協和発酵バイオでは、防府工場(山口県防府市)で原薬を定められた手順と異なる方法で製造したことがわかり、19年9月から一部製品の出荷を停止している。協和発酵バイオの事業利益は71%減の23億円にとどまった。

国内のビール事業の事業利益は3%増、飲料事業は13%増と堅調だった。協和キリンが手がける医薬事業は骨の病気や白血病の治療薬が好調で10%増となった。ただデジタルマーケティング費用がかさんだこともあり、全体の事業利益は4%減の1907億円となった。売上高にあたる売上収益は1%増の1兆9413億円だった。

20年12月期の純利益は前期比94%増の1155億円を見込むが、減損の影響がなくなることが大きい。事業利益は微増の1910億円にとどまる見通し。

協和発酵バイオは出荷停止の影響が続く。事業損益は20億円の赤字に転落する見込みだ。

オーストラリアでは中価格帯のビール市場の縮小が続いている。ブランド強化のための投資を積み増し、ライオンの酒類事業の事業利益は5%減の426億円を見込む。

ライオンの飲料事業は20年の上半期をめどに中国の蒙牛乳業に売却する見通し。現状では12カ月分の事業利益(18億円)を業績予想に入れている。売却が完了した時点で見直す予定。

医薬事業は今期も16%増の640億円の事業利益を見込み、全体をけん引する。国内のビールと飲料は市場が縮小しているが、微増益を確保する見通し。業績回復にはライオンや協和発酵バイオといった、M&A(合併・買収)で得た事業の収益性回復が焦点となる。

19年に出資したファンケルについては、24年12月期までにキリンHDとして55億~70億円の事業利益押し上げを目指すことを明らかにした。

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