小学校でプログラミング必修 子供向けPCどう選ぶ?

2020年4月から、小学校でプログラミング教育が必修化される。子供がパソコンを使う機会はますます増えるとみられ、パソコンメーカーも「子供向け」をうたう製品を出し始めている。話題の子供向けパソコンの特徴についてまとめた。
2020年度からのプログラミング教育必修化を控えた昨年12月、全国の小中学校で1人1台の学習者用端末や通信環境を23年度までに整備することを盛った「GIGAスクール構想」が閣議決定された。今後、パソコンを活用した授業がますます増えるのは間違いない。
子供の習い事でも、プログラミング教室の人気が高まっている。これからの子供は、学校はもちろん、家庭でもパソコンを使って学習する必要性がありそうだ。
そんな子供に適したパソコンとはどのようなものか。画面にタッチして直感的に操作できるタッチパネル機能、キー入力を学べる日本語キーボード、子供でも扱いやすいコンパクトさ、少々手荒に扱っても壊れない頑丈さが求められるだろう。観察記録などを撮影するカメラ機能、外に持ち出して長時間使える長いバッテリー駆動時間も必要だ。
また、学習結果の発表に使えるオフィスソフトやプログラミングを学ぶためのガイド、安全にインターネットを利用するための設定機能があればなおよい。最近ではこうした機能やソフトを備えたパソコンが、メーカー各社から登場している。

NECの「ラヴィファーストモバイル FM150/PAL」は、教科書とほぼ同じサイズの10.1型ノートパソコン。ディスプレー部分を取り外してタブレットとしても使える。画面はタッチ対応で、ペンも付属。タブレット使用時のバッテリー駆動時間は13.8時間だ。高強度ガラスでディスプレーを保護し、丈夫に作られていて、重さは1.19キログラム。
同パソコンにはパズルや迷路などをゲーム感覚で楽しみながら思考力を伸ばせる知育アプリや、子供向けの検索サイトや図鑑サイトなどが登録されたメニューが搭載されている。さらに「マイクロソフトオフィス」も付いて、実勢価格は8万8000円前後だ。

レノボ・ジャパン「アイデアパッド D330」も10.1型のノートパソコンだ。ラヴィファーストモバイルと同様、ディスプレー部分を取り外せばタブレットとして使える。画面の解像度(きめ細かさ)が低いことなどもあり、値段は手ごろで実勢価格は4万円前後から。オフィスソフト付きでも5万9000円前後だ。
NECとレノボは、これら2製品の購入者を対象に、パソコンでプログラミングできる電子工作キット「マイクロビット」をプレゼントするキャンペーンも実施している。
日本HPの「HP x360 11-ab000」は、11.6型のノートパソコン。ディスプレー部分を裏返すように360度回転させて折り畳むとタブレットのように使える。バッテリー駆動時間は13時間、重さは1.4キログラムだ。直販価格は4万4800円(税別)から。

デルの「インスパイロン11 3000 2-in-1」も11.6型のノートパソコンで、ディスプレー部分を360度回転させるとタブレットとして使える。重さは1.16キログラムと軽く持ちやすい。AMD社製CPUを搭載し、直販価格が3万8980円(税別)からと安い。
いずれも子供が最初に使うパソコンに向いているが、注意したいのは付属アプリの優劣だ。ラヴィファーストモバイルは知育アプリなどが付属し、購入して子供がすぐに使い始められるように工夫されている。また、モデルによってオフィスソフトの有無に差がある。単純に価格だけで選ばずに、買った後の使い方まで考えたい。
(ライター 日経PC21湯浅 英夫)
[日本経済新聞夕刊2020年2月15日付]
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