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ルノー、10年ぶり最終赤字 ゴーン路線が裏目に

ルノーの赤字転落は09年以来10年ぶり

【パリ=白石透冴】仏自動車大手ルノーが14日に発表した2019年12月期連結決算は最終損益が1億4100万ユーロ(約167億円)の赤字(前の期は33億200万ユーロの黒字)だった。赤字は09年以来10年ぶり。日産自動車の業績不振の影響を受けたほか、元会長兼最高経営責任者(CEO)のカルロス・ゴーン被告が注力した高級車も売れ行きが振るわなかった。

ルノーは株式の43%を保有する日産の業績を「持ち分法投資損益」として計上するが、日産の販売不振で19年12月期は1億9千万ユーロの損失だった。前の期は15億4千万ユーロの利益を計上していた。

売上高は前の期比3%減の555億3700万ユーロだった。ゴーン被告がCEOだった時期に、利益率を高めようとラインアップを拡大してきた高級車の販売が振るわなかった。全体の販売台数は前の年に比べ3%減の375万台だが、高級車を持つルノーブランドは7%減の235万台と減少幅が大きかった。

中型セダン「タリスマン」やミニバン「エスパス」など高価格帯を狙った車種の売れ行きは、軒並み18年の実績を下回った。一方で、ルノー傘下で低価格の「ダチア」ブランドは5%増の73万台と持ちこたえた。

ルノーは20年の自動車市場の予想も発表した。欧州では19年に比べ5%減り、ロシアは3%減になる。ルノーの今期の売上高は前期から横ばいの見通しで、売上高営業利益率は前期の5%から悪化して、3~4%となるとの見通しも示した。

クロチルド・デルボス暫定CEOは14日の記者会見で、今後3年で日仏連合の活用も含めルノーとして累計で20億ユーロのコスト削減を実施すると表明した。国内外のルノーの工場閉鎖も検討するのかという記者の質問には「タブーはない」と答えた。

新型コロナウイルスの感染拡大の影響について、デルボス氏は「分析がほぼ終わっている自動車部品もあれば、よく分かっていない部品もある」と語った。ルノーは多くの感染者が出ている中国・武漢市に工場を持ち、現在は操業を一時停止している。

ルノーではゴーン被告の退陣後、19年1月に就任したジャンドミニク・スナール会長が率いる体制になった。ただ、その後もCEOに就いたティエリー・ボロレ氏が19年10月に解任される混乱があった。独フォルクスワーゲン(VW)傘下セアトから招いた次期CEOのルカ・デメオ氏の就任も7月とまだ先だ。経営陣の混乱が戦略立案の遅れにつながっているとの指摘がある。

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日産自動車が選択を迫られている。
内田誠新社長のもと、業績をどう立て直すのか、筆頭株主である仏ルノーとの関係をどう再構築するのか。

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