みさき公園が3月で閉園 動物450頭、他施設へ

南海電鉄は13日、大阪府岬町で運営する総合遊園地「みさき公園」を3月末で閉園すると発表した。園内で飼育している約450頭の動物は和歌山県白浜町のレジャー施設「アドベンチャーワールド」などに引き取ってもらう。約33ヘクタールある敷地は今後、町が公園として管理、運営する。
同社は昨年3月、経営難を理由に施設運営からの撤退を発表。事業譲渡先を探し、複数の企業と交渉してきたが条件面で折り合わなかった。約40人いる従業員はグループ会社を中心に再就職先をあっせんする。
みさき公園は1957年にオープンし、動物園やイルカ館、プールなどを併設。年間来場者数はピーク時の89年度に約72万人を記録した。だがレジャーの多様化などで入場者数が落ち込み、2018年度は約33万6千人とピーク時の半分以下まで落ち込んだ。単独での収支となった09年度からは年間2億~3億円の赤字経営が続いていた。
みさき町の広報担当者は「町のシンボルがなくなるのは非常に残念。年間30万人以上が来園しており、経済面でも影響は大きい」と話した。〔共同〕
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