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食料自給率に新指標 牛肉輸出増で飼料を除外

農林水産省は食料自給率に新たな計算手法を導入する。牛や鶏などに与えるエサについて、今までは輸入分を自給率に反映していたが、今後は除外する指標も作成する。海外での人気が高い和牛などの生産が増えるほど自給率が下がる従来の指標の問題点を解決するという。ただ複数の指標が混在することになり、政策目標として適切か懸念も残る。

農水省が13日に開いた食料・農業・農村政策審議会の企画部会で見直しの方針を示した。新指標は3月にまとめる農政の基本指針「食料・農業・農村基本計画」の改定版に反映する。

今までの自給率はカロリーベースと生産額ベースの2つあり、ともに輸入飼料を反映する。エサとなるトウモロコシなどは海外からの輸入に頼るため、畜産物の国内生産が増えるほど自給率は下がる関係にある。

同日の会合で農水省は、現在の自給率では「畜産物の生産に取り組む農家の努力が反映されず、消費者の実感にも合わない」と説明。従来の指標に併用する形で、飼料を反映しない「産出段階」の自給率を算出し目標に据える方針を示した。

カロリーベースの食料自給率は2018年度時点で37%。政府は25年度までに45%に高める目標を掲げる。輸入飼料を反映しない場合、18年度の自給率は46%になるという。

今後は従来型のカロリーベースと生産額ベースの自給率、新手法によるカロリーベースと生産額ベースの自給率の合計4つの指標が併存するため、わかりにくさが出てくる。

宮城大学の大泉一貫名誉教授は「政策目標に自給率を据える今の基本計画そのものに問題がある」と指摘する。政府には輸出1兆円や農業・農村の所得倍増などほかの政策目標もあり、自給率の位置付けは相対的に低下している。

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