中銀のデジタル通貨、FRB議長「最前線で分析」

2020/2/13 4:24
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FRBのパウエル議長はデジタルドルの早期発行には否定的だ(12日、米上院銀行委員会)=AP

FRBのパウエル議長はデジタルドルの早期発行には否定的だ(12日、米上院銀行委員会)=AP


【ワシントン=河浪武史】米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は12日、米上院銀行委員会で「中央銀行によるデジタル通貨(CBDC)について、最前線で分析していくことが我々の責務だ」と主張した。日銀や欧州中央銀行(ECB)などがCBDCの共同研究に乗り出しており、パウエル氏は「FRBもほかの中銀と協業していく」と述べた。

パウエル氏は11日の下院委に続いて12日も上院で議会証言に臨んだ。CBDCについて「利点は(貧困層なども含めて誰もが金融サービスを利用できる)金融包摂が進むことや、決済コストの低下などがある」と指摘した。ただ、リスクとして「サイバー攻撃や個人情報の保護などが懸念され、検討課題はたくさんある」とも指摘した。

同議長は、FRBが20年にわたってデジタル通貨を研究してきたと主張しつつも「フェイスブックの『リブラ』が火をつけて、世界中の中銀が深く掘り下げて調査し始めた」と述べた。FRBが自ら「デジタルドル」を発行する可能性について触れるのは避けたが「最先端で分析を進めていく」と主張した。

世界の主要中銀では、現金の流通量が少ないスウェーデンがCBDCの発行を視野に入れている。ただ、FRBはドルの現金流通量が増えていることから、早期のデジタル通貨の発行には否定的だ。サイバー攻撃でデジタルドルが強奪されれば、金融危機にも発展しかねない。

もっとも、中国が「デジタル人民元」を検討するなど基軸通貨ドルを脅かす動きもあり、パウエル議長も「仮に中国のデジタル通貨が広く受け入れられれば何が起きるのか、我々も分析していく必要がある」と強調した。

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