シンガポール、大手銀行社員が新型肺炎に 感染50人に
【シンガポール=中野貴司】シンガポールの大手銀行グループ、DBSグループ・ホールディングスは12日、自社の従業員が新型コロナウイルスによる肺炎に感染したと発表した。DBSはこの社員が働いていたフロアに勤める従業員を自宅勤務にし、エレベーターやトイレなどの公共スペースも殺菌消毒した。

この従業員が通勤していたオフィスビルは国内外の金融機関が集まるマリーナベイ地区にあり、多数の会社員が行き交う。シンガポール政府はこれ以上の感染拡大がないか追跡調査を急いでいるが、シンガポール企業の間で自宅勤務への切り替えが進む可能性がある。
DBSや政府の発表によると、この従業員はシンガポール国民の62歳男性で、最近中国に渡航した経験はない。シンガポールでは12日までに50人の感染者が確認されている。大手企業が自社の従業員の感染を公表した初のケースとみられる。
DBSは13日にマリーナベイ地区で2019年12月期の決算発表会見を予定していたが、電話会見に切り替える。大手通信会社のシンガポール・テレコムなども決算発表を電話会見に切り替えている。

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