/

電通グループ、最終赤字が過去最大の808億円に 前期

中国やオーストラリアで減損計上

電通グループは12日、2019年12月期の連結最終損益(国際会計基準)が808億円の赤字(前の期は903億円の黒字)になる見通しだと発表した。従来予想の62億円の黒字から一転して赤字となる。業績不振が続く中国やオーストラリアで利益見通しを引き下げ、のれんの減損損失を計上する。新型肺炎が拡大している影響も下方修正の一因としている。

電通グループが最終赤字となるのは仏広告大手ピュブリシスの株式評価損を計上した2009年3月期以来で、赤字幅は過去最大。営業損益は33億円の赤字(前の期は609億円の黒字)で、営業赤字は上場後で初めてとなる。

中国や豪州を含むAPAC(日本を除くアジア太平洋)地域において、のれんの減損損失701億円を計上する。豪州では大口顧客を失ったほか、中国では現地の広告会社との競争が激化するなど、苦戦が続いている。新型肺炎の影響などで中国経済の先行き不透明感が強まっていることも考慮し、APAC地域の事業計画を見直した。

また、海外企業のM&A(合併・買収)に関連して156億円の評価損を計上する。過去の買収の際に、業績に応じて対価の一部を後払いする「アーンアウト」と呼ぶ手法を使っており、未払いの対価は負債として計上している。買収した企業の業績が好調なことから将来の支払額が膨らむ見通しとなり、帳簿上の負債との差額を評価損として計上した。

電通グループは欧州の広告大手、英イージスグループを13年に買収して以降、海外でM&Aを加速。18年までの5年間で164社を傘下に収めた。1~9月では売上高に相当する収益のうち57%を海外で稼いでおり、世界でも英WPP、米オムニコム、ピュブリシス、米インターパブリックの「ビッグ4」に次ぐ大手グループの一角を占める。

買収攻勢に伴って、のれんは昨年9月末時点で7886億円まで膨らんでいる。イージスを買収した直後と比較して約3500億円増えた。昨年12月には英国や中国など7カ国の全従業員のうち、約11%にあたる約1400人を削減する構造改革策を発表したばかりだった。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

関連企業・業界

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

暮らし

新着

注目

ビジネス

暮らし

新着

注目

ビジネス

暮らし

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン