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新型肺炎、第1便帰国者が順次退出 197人再検査で陰性

(更新)

中国湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎を巡り、厚生労働省は12日、政府のチャーター便の第1便で帰国後、ホテルなどに滞在していた197人について再検査の結果、全員陰性だったと発表した。一部の帰国者は同日夜に自宅などに向かった。「ほっとした」。約2週間の滞在を終え、帰国者からは安堵の言葉が漏れた。

197人は帰国直後の検査で陰性だったが、ウイルスの潜伏期間である可能性を考慮して、千葉県勝浦市の「勝浦ホテル三日月」や国の施設である税務大学校(埼玉県和光市)にとどまっていた。潜伏期間を過ぎた後、再検査も陰性だったことで、順次退出する。

勝浦ホテル三日月には第1便の帰国者176人が滞在。12日夜には政府が準備したバスで25人が退出した。同日中に11人が自家用車などでホテルを離れ、残る140人も13日に退出する予定。

21人が滞在していた税務大学校からも1人が乗ったバス1台が出発。13日までに全員退出する。

内閣官房の担当者らによると、ホテルから退出した人はバスで公共交通機関の乗り場まで送り届けるほか、それぞれの勤務先が用意した車でホテルを離れる。

午後7時すぎにバスがホテルを出発した際には、地元市民らが「勝浦でお過ごしお疲れ様でした 次回は磯の香りを楽しんでください」と書いた横断幕を掲げて見送る姿もみられた。

13日に帰宅する50代男性はバスの出発前にホテル玄関付近で報道陣の取材に応じた。男性は「滞在期間の前半はあまりいい情報がなくて沈んだ感じだったが、後半になると勝浦市民の応援を実感でき、不安が抑えられた」と関係者への感謝を述べて何度も頭を下げた。

約2週間の滞在については「隔離状態は覚悟しなければならないと感じていた。自分の家族にうつすのが一番嫌だった」と振り返った。そのうえで「本当に自分は大丈夫なのかという不安は残っている」と拭えぬ心配ものぞかせた。

夫とともに、12日に退出した50代女性は「外に出られなかったこと以外、困ったことはなかった。快適な環境を提供していただき、ありがとうございます」と笑顔をみせた。再検査の陰性結果には「ほっとした。安心できた」という。

第1便の帰国者は1月29日に羽田空港に到着し、大半が勝浦ホテル三日月に入った。政府は当初、ホテル退出日を9日と見込んでいたが感染から発症までの潜伏期間を10日から12.5日に見直したことで、退出日も12日以降にずれ込んでいた。

帰国者は滞在期間中、原則として各室内で過ごすことを余儀なくされてきた。長期に及ぶ不自由な生活を励まそうと、市民らがホテル前の浜辺に竹製の灯籠に明かりをともし、「がんばってください」と叫ぶ子どもたちに帰国者が手を振って応じる場面もみられた。

第1便以降、4回にわたる政府チャーター機で帰国したのは計763人。うち入院患者を除く約720人が勝浦ホテル三日月と税務大学校のほか、千葉県柏市の税関研修所、埼玉県和光市の国立保健医療科学院にバスなどで移送された。

第2便で1月30日に帰国した人の検体採取も12日に終了しており、早ければ13日にも再検査の結果が出る。

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