雇用改革、経団連の本気度 春闘指針「ジョブ型」曖昧
上級論説委員 水野 裕司
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経団連が企業向けにまとめた今年の春季労使交渉の指針は日本型雇用の見直しを訴えた点が目を引いた。長期雇用を前提に様々な仕事を経験させる「メンバーシップ型」雇用の比重を下げ、職務を明確にした「ジョブ型」雇用を取り入れるよう提案した。
だが、ジョブ型といっても欧米のように雇用保障の緩いかたちではなく、めざす雇用システム改革には曖昧なところがある。日本型雇用は「転換期を迎えている」というが、本気度に疑問...