バスや鉄道運賃、QRで即時決済 京都で初の実証実験

2020/2/10 17:04
保存
共有
印刷
その他

スマホに表示したQRコードを端末にかざすと即時決済ができる(10日、京都府福知山市)

スマホに表示したQRコードを端末にかざすと即時決済ができる(10日、京都府福知山市)

京都丹後鉄道を運営するウィラー(大阪市)やバス事業者、京都府などからなる京都丹後鉄道沿線地域MaaS推進協議会は10日、京都府と兵庫県の北部で次世代移動サービス「MaaS」の実証実験を始めた。鉄道やバスの運賃をスマホ画面に表示したQRコードで即時決済する実験で、国内では初めてとなる。期間は3月31日まで。観光客の誘客や地元交通網の効率化につなげる狙いだ。

車両内にもQRコードを読み取る端末を設置した(10日、京都府福知山市)

車両内にもQRコードを読み取る端末を設置した(10日、京都府福知山市)

実験が行われるのは、京都府北部の福知山市から兵庫県北部の豊岡市までを走る京都丹後鉄道や全但バス(兵庫県養父市)と丹後海陸交通(京都府与謝野町)の一部バス路線。改札口や車両内にQRコードを読み取る端末を設置し、乗客が乗降時に専用のスマホアプリで表示したQRコードをかざすと、運賃を即時決済できる。

アプリでは運賃の即時決済のほか、ケーブルカーや遊覧船の事前予約・決済も可能だ。事前予約の場合は、乗車時にQRコードを端末にかざすと改札を通過できる。目的地までのルート検索や周辺の観光スポットの検索・予約も可能にした。

ケーブルカーの運賃もスマホアプリで決済が可能になる(10日、京都府宮津市)

ケーブルカーの運賃もスマホアプリで決済が可能になる(10日、京都府宮津市)

アプリは地元住民のほか、観光客の利用を想定する。近隣には天橋立や舟屋で知られる伊根などの観光名所があるが、知名度不足や交通の便の悪さから集客の伸びは限定的だ。QRコード決済を使えば、利用客の属性や乗降データをもとに観光客の動向分析が可能になる。より効果的な観光ルートや開拓したり、バスのダイヤを効率的に見直したりできるようになる。観光消費を増やし、地域経済を活発化させる狙いだ。

ただ、普及には課題が残る。QRコード決済には、事前にアプリをスマホにダウンロードしクレジットカードをひも付けする必要がある。1~2日ほどしか滞在しない観光客に利用を促すための動機づけが今後の課題になりそうだ。

また実験初日には乗車時にうまくQRコードを読み込めないなどのトラブルも見受けられた。実証実験を主導したウィラーは、実験の結果をもとにシステムやユーザビリティーなどを改良し、他地域でもQRコード決済普及に取り組む考えだ。

(京都支社 山本紗世)

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]