ブラジル通貨、最安値更新 新型肺炎で売り止まらず
【リオデジャネイロ=外山尚之】ブラジルの通貨レアルは7日、前日比0.9%安の1ドル=4.32レアルで取引を終え、対ドルで過去最安値を更新した。新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大を受け、中国への輸出が減速するとの懸念が広がっている。ブラジル中央銀行は利下げサイクルの終了を示唆したが、通貨安に歯止めがかからない状況だ。

年初来からの下落率は7%に達する。ブラジルにとって中国は最大の輸出先で、輸出の3割弱を占める。新型肺炎の拡大を受けて大豆や鉄鉱石、コーヒー豆などの輸出品目がそろって値を下げており、景気減速への懸念で通貨が売られ続けている。中銀が5日に政策金利を0.25%引き下げ、過去最低の年4.25%としたことで米国との金利差が縮小したことも売り材料となっている。
南米では新型肺炎の影響でアルゼンチンやチリの通貨も売られている。

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