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「小説現代」リニューアル復刊 毎号読み切りに

「紙の小説誌として何ができるかを考えた」と話す塩見編集長

月刊小説誌「小説現代」(講談社)がリニューアル復刊し、22日に刊行される。休刊した雑誌は事実上廃刊となるケースが多く、約1年半のブランクを経て復刊されるのは珍しい。長編小説の一挙掲載を軸に、短編小説、エッセー、対談、特集企画など、すべての企画を毎号読み切りとする。雑誌の電子化が進む中で「紙の小説誌を読んでもらうために何をすべきかを考えた結果、読者に興味を持った号から手にとってもらえる読み切りスタイルにした」(塩見篤史編集長)という。

リニューアル第1号には少年犯罪を描いた小説で知られる作家、薬丸岳氏の長編「告解」を載せる。罪を犯した青年の葛藤と再生の物語だ。同作は数カ月後には単行本として刊行する。「先に雑誌に掲載することで本の売れ行きが減るのではないかという懸念の声もあるが、むしろ作品を知ってもらうきっかけになると思う。実際、第160回直木賞を受賞した真藤順丈さんの『宝島』は(リニューアル前の)『小説現代』に一挙掲載したことが、作品の魅力を知ってもらう下地作りになった」と塩見編集長は話す。

失踪者を捜す調査員を主人公とする大沢在昌氏の「佐久間公シリーズ」をはじめ、林真理子氏、朝井リョウ氏らの短編を掲載。石戸諭氏らのノンフィクション、益田ミリ氏のマンガ、お笑い第7世代と呼ばれるトリオ、四千頭身の後藤拓実氏らのコラムにも力を入れる。

柴田錬三郎、水上勉、山岡荘八ら当時の人気作家の作品が載った1963年の「小説現代」創刊号の初版部数は21万部。68年には48万5000部にまで達したが、休刊時の2018年には1万部まで減っていた。リニューアル後の発行予定部数も1万部でスタートするが「休刊前には落ち込んでいた実売部数を大きく伸ばしたい」と塩見編集長は意気込む。

(中野稔)

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