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ジモティー、初値つかず 地域SNSに買い注文続々

特定地域の不用品売買など、個人間の情報をインターネット上でつなぐジモティーが7日、東証マザーズに上場した。近隣住民が情報をやり取りする「地域SNS」として初の上場。取引開始から買い注文が優勢で、買い気配のまま上場初日を終え、初値はつかなかった。気配値は公募・売り出し価格(1000円)の2.3倍にあたる2300円だった。

ジモティーでは不用品売買や求人など地域の様々な情報をやりとりできる

同日上場したコーユーレンティアと合わせ、2020年の新規株式公開(IPO)第1号となった。

「スマートフォンで写真を投稿するだけで、古い家具や家電を1週間で処分できた」。千葉県在住の33歳の主婦は引っ越しの際にジモティーを利用した。フリマアプリなどでは大きな物は長距離配送で料金が高くなるため、お互いが望む価格での売買が成立しにくい。ジモティーは地域を限って情報をやりとりするため、「家具は引き取りにきてくれ、数千円の臨時収入にもなった」という。

ジモティーはスマホアプリやサイトから市区町村や駅などの単位で、家電などの売買や求人募集といった情報を交換する。投稿数は毎月約60万件に上る。19年3月にはNTTドコモと資本業務提携し、ドコモのサイトから使えるようになった。

一般的なフリマアプリが利用者から取引手数料を取るのに対し、ジモティーは手数料や情報掲載料が基本的に無料。気軽に投稿や取引ができ、利用者が月延べ1000万人、閲覧数は月平均6億弱の大きなネットワークとなっている。

収入源は画面に表示される広告収入だ。2019年1~9月期は売上高が9億円、純利益が1億2900万円だった。

決済や輸送方法は利用者に委ねるため会社側は関与しないとはいえ、トラブル防止策の強化は今後欠かせない。ジモティーで映画のチケットをやり取りした、東京都荒川区に住む会社員の張錫麒さん(29)は「行ってみると新興宗教の勧誘のようだったため、途中で帰宅してきた」と明かす。盗難被害品の流通に悪用される恐れもあり、利用者拡大には安心して使える監視体制の整備が求められる。

ジモティーによると、シングルマザーなど国内のひとり親家庭は約45%が同社のサービスを利用しているという。昔に比べて近隣住民との関係は希薄になっており、ネットを通じて近くの人と助け合う地域SNSの潜在力を評価する声はある。

海外でも地域SNSへの期待は高い。サービスを手掛ける米ネクストドア(カリフォルニア州)は未公開株市場で企業価値が10億ドル以上のユニコーン企業だ。日本ではマチマチ(東京・渋谷)やPIAZZA(東京・中央)も類似のサービスを手掛けるが、11年創業のジモティーは利用者数などの規模で先行する。

業態が比較的近い中古市場は成長が続く。業界紙のリサイクル通信によれば、国内の市場規模は25年に18年比5割増の3兆2千億円を超える見通し。消費者の間で中古品への抵抗感が薄れている点も利用者増を支える。

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