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「言葉出ない」と夫、有本嘉代子さん死去 拉致被害者家族

北朝鮮による拉致被害者の有本恵子さん(失踪当時23)の母親、有本嘉代子(ありもと・かよこ)さんが2月3日午後3時23分、うっ血性心不全のため神戸市内の病院で死去した。94歳だった。告別式は近親者で行った。喪主は夫、明弘氏。

恵子さんは英国留学中だった1983年、デンマークのコペンハーゲン経由で北朝鮮に拉致されたとされる。嘉代子さんは明弘さんとともに全国各地で講演や署名活動をしたほか、2004年には手記「恵子は必ず生きています」を出版。「『あの子が帰るまで、元気でいられるかな』という気がしてきます。今は、ずっとその不安がついて回ります」などとつづり、拉致事件の早期解決を願っていた。

嘉代子さんの死去を受け明弘さんは6日、神戸市内で記者会見し「涙は出るけど言葉が出ない」とハンカチで目を拭いながら語った。同席した長女の北谷昌子さんによると、嘉代子さんは体調を崩して10日ほど前から入院。ベッドの上で家族と話したり笑顔を見せたりすることもあり、亡くなった日も看護師と会話するなど普段と変わらない様子だったが、昼ごろに体調が急変したという。

他の拉致被害者家族からも悼む声が上がった。鳥取県米子市の拉致被害者、松本京子さん(失踪当時29)の兄、孟さん(73)は「非常に残念で耐えがたい。嘉代子さんの思いを受け継ぎ、何とか(拉致被害者を)助け出せるように頑張りたい」と語った。

支援団体「救う会兵庫」の副代表、島尾百合子さんは嘉代子さんと10年以上活動をともにしてきた。島尾さんは「体調が優れないと聞いて心配していたが、恵子さんとの再会を果たすことができず大変残念」と話し、数年前に嘉代子さんが入院した際、「恵子が帰ってきた時に夫と2人そろって迎えてあげたい、と話していたことが忘れられない」と振り返った。

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