長野県の20年度一般会計予算案9476億円 災害復旧に重点

2020/2/6 19:25
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長野県は6日、一般会計総額9476億8660万円の2020年度予算案を決定した。19年度当初比7%増で、当初予算が9000億円を超えるのは17年ぶり。19年の台風19号からの災害復旧に491億円を計上。被災したインフラや農地、企業の復旧を進めるほか、新たな浸水想定区域図も作る。産業政策では再生可能エネルギーの普及やIT産業振興になどに力を入れる。

災害からの復旧や備えに重点を置いた予算を編成した

20年度予算案は、一般会計総額399億2752万円の19年度2月補正予算案と一体的に編成した。阿部守一知事は同日の記者会見で「県全体を災害に強い県にしていくという観点に主眼を置いて編成した」と述べた。

台風19号からの復旧では、企業グループの復興を国と県が連携して支援する「グループ補助金」に66億円を計上。販路開拓支援などに5億1825万円を盛った。園芸施設や農業機械の復旧支援には9億9382万円をあてる。インフラの復旧では、河川などに135億円、農地や水路などに123億円を盛り込んだ。千曲川流域下水道終末処理施設「クリーンピア千曲」の復旧・耐水化には、63億円を計上した。

台風19号や雪不足、新型コロナウイルスのまん延などで落ち込む観光需要の創出に向け、訪日外国人など向けの需要創出策に1億円を盛り込んだ。

台風19号を教訓にした防災・減災対策も進める。河川などの浚渫(しゅんせつ)緊急実施には51億円を計上。千曲川以外の中小河川の浸水想定区域図も、1000年に一度の降雨を想定したものを作る。20年度に4億4582万円を投じ、台風19号で浸水が発生した地域を中心とした101河川分を作る。21~22年度で220河川に取り組む。

国や流域市町村とともにまとめた「信濃川水系緊急治水対策プロジェクト」に沿って、千曲川の護岸・堤防整備や河道拡幅なども進め、台風で大規模住宅浸水が発生した区域の被害を減らす。24年度までに合計500億円を投じる計画だ。

産業政策では、19年に発表した「気候非常事態宣言」を基に環境対応策を進める。環境負荷低減につながる材料技術の開発や事業化支援に1000万円を計上。太陽光発電の導入も支援する。長野市を中心とした「信州ITバレー構想」の推進には3208万円を盛り込んだ。

19年に県内の養豚場で発生した豚熱(CSF、旧称・豚コレラ)への対応も進める。19年度2月補正予算案では、感染豚が出て全頭殺処分した県畜産試験場に防疫レベルの高い畜舎を新設する費用5億6357万円を計上。病気リスクに備えるほか、1月に発効した日米貿易協定などに対応するため高品質なブランド豚肉の研究を進める。

2月補正予算案では、県立高校・特別支援学校計100校への無線LAN環境整備費用30億円も盛り込んだ。ICT(情報通信技術)を生かした教育環境整備を進める。

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