トランプ氏の「権力乱用」拍車も 独断外交に懸念

米大統領選
2020/2/6 18:06
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【ワシントン=中村亮】米上院がトランプ大統領に無罪評決を下したことで、外交で「権力乱用」はしていないとする政権の主張にお墨付きを与える結果となった。政権はトランプ氏の再選を「国益」と位置づけてウクライナへの軍事支援停止を正当化しており、トランプ氏の独断に基づく外交が加速しかねない。

5日、トランプ米大統領は無罪評決を「我が国の勝利」とツイッターに書き込んだ(ワシントン)=ロイター

ホワイトハウス弁護団のハーバード大のアラン・ダーショウィッツ教授は「国益のためであれば大統領再選に追い風となることをしても弾劾に相当しない」と主張した。トランプ氏がウクライナ政府に軍事支援の見返りとして政敵に不利な情報を求めたとしても、再選が国益であるから弾劾に値しないとの見解だ。

この見方は外国勢力の選挙介入を事実上容認し、大統領の外交政策の裁量を際限なく広げかねない。民主上院トップのシューマー院内総務は、外交政策の私物化を認める見解だとして「君主の誕生につながる」と懸念を表明した。

米世論調査の専門家、ジョン・ゾグビー氏は「弾劾裁判は米国の分断を深めただけだった」と指摘する。米ギャラップの1月の調査で、議会の支持率は23%にとどまり、4割前後のトランプ氏の支持率を大幅に下回る。弾劾裁判で議会の政権監視の役割が機能したとは言いがたく、信頼はさらに低下しかねない。

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