Google、地図アプリの機能強化 「利用者の声」を反映

2020/2/6 20:00
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米グーグルは「グーグルマップ」のサービス開始15年に合わせて新機能を紹介するイベントを開いた(5日、米ニューヨーク)

米グーグルは「グーグルマップ」のサービス開始15年に合わせて新機能を紹介するイベントを開いた(5日、米ニューヨーク)

【ニューヨーク=奥平和行】米グーグルは6日、スマートフォンの地図アプリ「グーグルマップ」の機能を拡充すると発表した。今月8日に地図サービスが開始から15年の節目を迎えるのに合わせ、トップ画面などを改良する。利用者の声に基づく情報の提供などが柱で、使い勝手を高めて利用の頻度や時間を増やす狙いだ。

従来はトップ画面に「スポット」「通勤」「おすすめ」という3つのタブを設置していたが、おすすめを廃止して「保存済み」「投稿」「最新」の3つを追加する。6日に世界各地で新たなデザインのアプリの配信を始める。

グーグルによると、地図サービスの利用者が「お気に入り」などとして登録した場所は世界で65億カ所以上にのぼる。一人ひとりの利用者が保存した情報を閲覧しやすくして利便性を高める。投稿も容易にすることで飲食店などの評価データの収集や提供を強化。最新のタブでは地元の利用者の声などに基づきおすすめの飲食店などを紹介する。

米グーグルは地図アプリのデザインを変更し、口コミ情報などの収集や活用を強化する

米グーグルは地図アプリのデザインを変更し、口コミ情報などの収集や活用を強化する

利用者の声の活用も強化する。電車に関してはこれまで混み具合を通知していたが、新たに車内の温度や車イス専用スペース、女性専用車、ガードマンの同乗などに関する情報を提供する。自動車の移動では出発時間を入力すると、過去のデータに基づいて目的地までの必要時間を推定して通知するようにする。

グーグルはパソコンを対象としたサービスとして2005年2月にグーグルマップを始め、07年に携帯電話向けを追加した。位置情報の活用が容易で画面も大きいスマホの普及により利用者を増やし、米国では7割近いシェアを握った。地元企業のサービスが優勢な中国などを除くとライバルに先行している。

ただ、収益化という観点では道半ばだ。グーグルはグーグルマップの収益を公開していないが、アナリストの予想などによると19年の広告の売上高1348億ドル(約14兆7000億円)に占める割合は3%未満にとどまるもようだ。

グーグルは今回発表した機能の拡充に加え、人工知能(AI)や拡張現実(AR)といった研究成果を活用したサービスの拡充を急いでいる。5日に米ニューヨークで開いた説明会でも地図アプリを通じて飲食店のメニューの翻訳が見られる機能などを紹介した。

市場関係者の間にはこうした取り組みがグーグルマップの広告媒体としての価値を高めるとの期待がある。一方、シェアが高い特定の製品に別のサービスを組み合わせて提供する手法に対しては欧州連合(EU)の欧州委員会や米司法省などが競争促進の観点から厳しい視線を向けており、グーグルは難しいかじ取りを求められている。

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