東ガス、カルビーなどエネルギー連携で防災強化
内陸型工業団地で初、省エネ効果も

2020/2/6 16:59
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東京ガスカルビーなどが防災対策の強化に向けエネルギー利用で連携する。6日、東ガスが宇都宮市の工業団地で、カルビーとキヤノン久光製薬の3社に電熱を一括で供給する体制を整えたと発表した。内陸型団地で複数社が組むのは日本初。災害時にもエネルギーの安定調達が可能で、省エネ効果もある。企業の事業継続計画(BCP)が重要になる中、同様の動きが広がりそうだ。

記者会見には東京ガスの内田高史社長(左端)やカルビーの伊藤秀二社長(左から2人目)らが出席(6日、宇都宮市)

東ガスは宇都宮市の清原工業団地に、エネルギーを集中管理する「清原スマートエネルギーセンター」を建設した。高効率の大型ガスコージェネレーションシステム(CGS)を導入し、カルビー、キヤノン、久光製薬の工場や研究所など計7事業所に電気や熱を供給する。関連投資は約100億円。

最大の特徴は災害時のレジリエンス(回復力)だ。エネルギーセンターと各事業所を自前の送電線である「自営線」や熱導管でつなぎ、地震や大型台風で長期停電が起きた場合でも、都市ガスを燃料としてCGSを稼働させる。通常時に使用する熱電の6~7割をまかなえるという。

大規模な供給体制を組むことで、約20%の省エネと二酸化炭素(CO2)削減も可能になる。内陸型の工業団地で、複数社がこうした仕組みで協業するのは日本初。運営を担う東ガス子会社の東京ガスエンジニアリングソリューションズ(東京・港)とエネルギーを利用する企業の計4社で組合も設立、防災や省エネでの協力関係も深める。

6日に宇都宮市で開いた記者会見では、東ガスの内田高史社長が「エネルギー事業者として、レジリエンス向上と安定供給は非常に大切だ」と説明。カルビーの伊藤秀二社長は「BCPの観点から意義は大きく、他の地域でも可能であれば広げていきたい」と話した。

2011年の東日本大震災をきっかけにBCPを策定する企業は増加しているが、外部連携については十分に進んでいないとの指摘もある。一方、近年の相次ぐ大型台風では停電への備えのもろさが露呈した。災害時の影響を最小限に抑えるため、企業がより踏み込んだ形で協業することが重要になりそうだ。

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