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DeNA、上場来初の最終赤字に ゲームで500億円減損

ディー・エヌ・エー(DeNA)は5日、2020年3月期に05年に上場して以来、初の最終赤字になる見通しだと発表した。ゲーム事業の収益性低下で約500億円の減損損失を計上する。ヘルスケアやモビリティーなど多角化を進めてきたが、収益化は道半ば。その途中で主力のゲームでつまずいた格好で、業績回復への道筋は険しい。

業績悪化に伴い南場会長などの役員報酬をカットする

19年4~12月期の連結最終損益(国際会計基準)は501億円の赤字(前年同期は80億円の黒字)だった。20年3月期通期で赤字となるのも確実で、守安功社長は「上場以来の赤字で、責任を感じている」と陳謝した。南場智子会長と守安社長の月額報酬の50%を3カ月減額する。

苦戦が続いていたゲームは19年8月に「ポケモンマスターズ」、9月に「マリオカート ツアー」の有名キャラクターを採用した新作を配信し、挽回を期していた。しかし、課金収入が想定に届かず、ゲーム事業全体の収益性を見直さざるを得なくなった。

結果として米国市場開拓を狙って10年に買収したが、ヒット作が出ずに16年に解散していた米子会社ののれん401億円と、ソフトの開発費として計上していた資産のうち81億円を減損として計上した。将来の収益性が低下したことで、繰り延べ税金資産を取り崩して税負担も増加した。

約500億円の減損に伴い、昨年3月末で2500億円強あった自己資本も目減りした。財務の健全性を示す自己資本比率は70%以上となお高いが成長戦略は不透明だ。

DeNAのゲームはガラケー(従来型携帯電話)時代には、利用者とゲームの仲介役であるプラットフォーム「モバゲー」などが成長をけん引した。ガラケー向けが好調だったことが、スマートフォン向けの出遅れにつながり競争力を失った。

活路を見いだそうと取り組んだのが事業の多角化だ。遺伝子検査サービス、自動運転、キュレーション(まとめ)サイトに相次ぎ参入。いずれもゲームに並ぶほどの収益化には至らず、16年にはキュレーションで不祥事も起きた。収益に貢献しているのはプロ野球ぐらいだ。直近の時価総額は、ピーク(11年)の4割程度の水準にとどまる。

4日には配車アプリ事業をタクシー大手の日本交通ホールディングス(東京・港)と統合すると発表。ゲーム、スポーツに次ぐ柱として育ててきたオートモーティブ事業にはカーシェアリングなどもあるが、配車アプリは売り上げの大半を占めていた。一番収益化が近く成長力もあるとみられていた事業は連結から外れることになる。

残る多角化事業ではライブ配信とヘルスケア保険に注力する方針だが、事業の柱としてすぐに確立できる見通しはまだ立っていない。ゲーム事業も「新規タイトルにヒットがでないとゲーム事業の反転自体も難しい」(守安社長)状況で、立て直しは容易ではない。

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