昭和電工、黒鉛電極の生産能力を約2割削減 世界景気減速で

2020/2/5 12:03
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昭和電工は5日、電気炉製鋼用の黒鉛電極の世界生産能力を約2割削減すると発表した。昭和電工は黒鉛電極の世界最大手。ドイツにある黒鉛電極の部品工場を閉鎖するなどの生産再編で、年産能力を現在の25万トンから21万トンに減らす。欧州や中国を中心とした世界経済の減速を受けて新規の黒鉛電極の需要が弱まっていることに対応する。

黒鉛電極は電炉で鉄スクラップを溶かすのに使う材料。昭和電工は2017年に独SGLカーボンから黒鉛電極事業を買収するなどして約3割の世界シェアを握る。

黒鉛電極の部品を生産するドイツの工場閉鎖について労使協議に入った。同社の主力工場である大町事業所(長野県大町市)に部品生産を集約する。大町事業所での部品生産を増やす一方、同工場の黒鉛電極本体の生産を縮小する。

同時にオーストリアにある黒鉛電極の生産拠点の稼働についても、一時帰休に向けた労使協議を開始している。

中国を中心とした世界的な環境規制を背景に二酸化炭素(CO2)排出量が高炉より少ないとされる電炉の稼働が増加。17年末から19年上期にかけて黒鉛電極の需要は高まり、世界的な取引価格は5倍に上昇したという。

ただ米中貿易摩擦の長期化などで世界景気が減速。19年後半からは電炉メーカーの在庫調整を受けて黒鉛電極の需要が鈍化していた。今回の生産能力の削減には先行きの黒鉛電極の価格下落を抑える狙いもあるとみられる。

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