英、ガソリン車販売禁止を35年に前倒し HVも対象に

2020/2/5 3:47
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気候変動対策の加速を呼びかけるジョンソン英首相(4日、ロンドン)=ロイター

気候変動対策の加速を呼びかけるジョンソン英首相(4日、ロンドン)=ロイター


【ロンドン=篠崎健太】英政府は4日、ガソリン車とディーゼル車の英国内での新規販売を禁じる時期を従来計画から5年早め、2035年に前倒しする方針を表明した。新たにハイブリッド車(HV)も禁止対象に加える。気候変動対策の目玉として、温暖化ガスを直接出さない電気自動車(EV)の普及につなげたい考えだ。急激な電動化を迫られる自動車業界は反発している。

英政府は17年、ガソリン車とディーゼル車の新車販売を40年までに全面禁止する計画を打ち出した。19年には英国の温暖化ガス排出量を50年までに実質ゼロにする目標を法律に明記した。より確実に達成に近づくため、EVシフトの加速が必要だと判断した。円滑に運べば、規制の導入を35年から前倒しする可能性もあると説明している。

英国では乗用車生産台数の5割近くを、日産自動車など日本のメーカーが担っている。規制の前倒しに加え、ガソリンと電気を併用するHVも禁止対象になることで、HVを得意としてきた日本勢はEV化対応の加速を迫られそうだ。

ジョンソン首相は4日、11月に英北部グラスゴーで開く第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)の発足イベントであいさつし「我々は二酸化炭素(CO2)排出に対処しなければならない」と強調した。自動車の電動化加速を自らの目玉策に掲げ、会議の主催国として積極的な気候変動対策を呼びかけたい考えだ。

自動車業界は新たな方針に反発している。英自動車工業会のマイク・ホーズ会長は「こうした重大な問題で消費者と業界のゴールポストを政府が動かしたことは非常に懸念される」との声明を出した。「計画なき期限だ」と前倒しを批判した。HVなど現状の低排出技術にも配慮を求めた。

英国では19年の新車登録台数の9割をディーゼル車とガソリン車が占め、バッテリー電気自動車(BEV)は1.6%にとどまる。EV化には給電インフラの普及も課題となる。英政府は中長期の成長戦略としても自動車の電動化を重視しているが、約15年で新車市場を一新するには大胆な政策面での後押しが必要になりそうだ。

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