JTB、「るるぶトラベル」に海外勢アゴダの技術導入
JTBは4日、国内向け宿泊予約サイト「るるぶトラベル」や訪日客向け宿泊予約サイト「ジャパニカン」などを大幅に改修したと発表した。シンガポールの大手インターネット旅行会社(OTA)のアゴダと連携し、アゴダの技術を取り入れて直感的に操作しやすいサイトに変えた。自前主義にこだわらない改修で、遅れていたネット販売力の強化につなげる。

るるぶトラベルの大幅な改修は13年ぶり。これまではサイトのトップ画面に宿泊施設の検索ボタンや割引きクーポン、キャンペーンの案内などが一緒に並んでいたため、見づらいと指摘されるなど課題を抱えていた。

新しいサイトはシンプルで直感的に操作ができるデザインにし、行き先や日時などを入力すると宿泊施設がすぐに提案される。人工知能(AI)が利用者ごとに最適な宿泊施設を選び、リスト表示する。検索から予約までの間の画面の遷移数も減らして、予約完了できるスピードを高めた。
JTBの高橋広行社長は「自前主義にこだわらず、競合相手のアゴダの技術を活用して操作性を高めた。3年後にはインターネットを通じた予約数を今の2倍に拡大したい」と意気込んだ。アゴダのジョン・ブラウン最高経営責任者(CEO)は「まずは一般向けのサイト改修をしたが、今後は宿泊施設向けの予約管理システムの開発などもしたい」と話した。
JTBとアゴダは18年に業務提携を結んだ。まず今回、るるぶトラベルなどのサイトの刷新をしたほか、アゴダのサイトを通じて訪日客向けにJTBの旅行商品の販売を始めた。今後も両社は連携を続ける。るるぶトラベルなどから収集できるビッグデータを活用して、旅行商品の販促方法の研究などを進める考え。
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