NECなど音響の拡張現実の団体 橋爪功さんら起用 - 日本経済新聞
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NECなど音響の拡張現実の団体 橋爪功さんら起用

NECなど6社・団体は4日、独自の音響技術や拡張現実(AR)を活用するビジネスの推進団体を設立したと発表した。現実世界の物体が語りかけてくるような効果をもたらす音響技術を応用した新サービスを、観光施設やテーマパークなどに提案する。俳優の橋爪功さんらを起用した弘法大師・空海ゆかりの善通寺(香川県善通寺市)でのサービスを手始めに、全国での事業展開を目指す。

推進団体の名称は「SSMRビジネス推進コンソーシアム」。NECのほか、漫画制作のコアミックス(東京都武蔵野市)、販売促進用資材を手掛ける総合商研、コンテンツ制作支援のフレッシュハーツ(東京・港)、ファンクラブ運営のル・スポール(東京・渋谷)などが参加する。コンテンツ制作やサービス運営といったそれぞれの得意領域を生かし、施設の運営元に共同でサービスを提案したり、運営を支援したりする。

NECの音響技術は音声版のARというべきもの。専用のイヤホンを装着し、スマートフォンを携行する利用者が事前に定められたエリア内に入ると音声が流れる。利用者が顔の向きを変えても一定の方向から聞こえるため、実際に語りかけられているように感じるという。観光施設の彫像や建造物が語りかけてくるガイドサービスやスタンプラリーなどを想定する。

サービスの第1弾として、弘法大師・空海ゆかりの善通寺での実証実験を10日に始める。利用者が敷地内を歩くと仁王像の設置場所から音声が聞こえたり、AR技術によってスマホの画面に空海などのキャラクターが登場したりする。3月末に商用サービスに切り替える。

NECなどはコンソーシアムを介して収益を上げる。サービスの利用者が支払った利用料をコンソーシアムが受け取り、参加企業・団体で分け合うレベニューシェア方式を採用する。サービスの利用料は1000~2000円程度を見込む。

2021年3月期までに47都道府県それぞれに1つ以上のサービスの展開を目指す。1カ所につき年間数万人の利用を見込んでいるとみられ、47カ所で展開すれば数十億円規模の売り上げとなる。

会見には空海役を務めた俳優の橋爪功さんや、ナレーションを担当した俳優の高畑淳子さんらも出席した。善通寺市出身の高畑さんは「デモ映像を見ただけで胸がいっぱいになった」と感慨深そうに話した。

(島津忠承)

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