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ナイキ「厚底」五輪OK 世界陸連、混乱避ける
靴底4cm以下、市販品のみ承認

2020/2/1 17:33
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キプチョゲは自身のために特別につくられたナイキ製シューズで、非公式ながら世界で初めてマラソンで2時間を切った=ロイター

キプチョゲは自身のために特別につくられたナイキ製シューズで、非公式ながら世界で初めてマラソンで2時間を切った=ロイター

陸上の長距離界で多くの選手が着用しているナイキの「厚底シューズ」を巡り、規制の議論を進めてきたワールドアスレチックス(世界陸連)は1月31日、新たなルールを発表した。ソールの厚さを4センチ以下とし、反発力を生み出すプレートは1枚まで、などと制限。これまで好記録を後押ししている「ヴェイパーフライ」シリーズの使用は可能で東京五輪への影響は回避された。

世界陸連の判断は選手だけでなく、すでに市民ランナーまで広く浸透している既存のナイキの「厚底」を規制することが現実的ではなかったことを示す。新ルールは約3万円で市販されている最新モデルがぎりぎりクリアする範囲。事実上、世界記録保持者のエリウド・キプチョゲ(ケニア)が昨秋に非公認ながら2時間切りを果たした、3枚のプレートを挟んだプロトタイプを念頭にした規制にみえる。

各国の代表選考を考えても、五輪まで半年を切ったタイミングでの規制は難しかったはずだ。国内では残り1枠をかけた争いが激しく、3月にも東京や名古屋ウィメンズなど対象レースが控える。選考期間内で履ける選手と履けない選手が出てしまっては公平性に疑義が生じるだけに、やきもきしていた選手にとっては安心材料。日本陸連の河野匡・長距離マラソンディレクターは「(禁止になっていたら)記録一つ取っても有効ではなくなる。現場にとって良かったのではないか。当然といえば当然」と語る。

新ルールでは4月30日以降は大会前に4カ月以上の市販期間が必要であることも盛り込まれた。店頭やインターネットで購入できないシューズは特注として禁止、「医療上の理由」など以外でカスタマイズすることはできない。ただし、その範囲に関しては不透明な部分も多い。

契約する選手それぞれに合ったシューズを開発している各メーカーも対応が迫られそうだ。

世界陸連のセバスチャン・コー会長は「不公平な助力や有利性を生まないようにし、競技の公正さを守ることは我々の義務。五輪の年に一定期間流通している靴は除外できないが、現在(の性能)を上回るものについて線引きはできる」とコメントした。専門家で構成する作業部会を設置して新たな技術や靴の検証を行うとしている。ひとまず混乱は避けられそうだが、新たな技術や細かなルールについては、なお議論が必要だろう。

(渡辺岳史)

五輪マラソン男子代表・中村匠吾(富士通)の話 「もし今後も継続して使用できるならば、特に履き慣れた選手にとっては良かったと思う。今後も練習を重ね、力を発揮できるように尽力していきたい」

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