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トランプ氏弾劾、無罪濃厚に ボルトン氏招致せず

(更新)

【ワシントン=中村亮】トランプ米大統領の罷免を争う米議会上院の弾劾裁判は31日、ボルトン前大統領補佐官(国家安全保障担当)ら新たな証人の招致を求める動議を与党・共和党の反対多数で否決した。トランプ氏は無罪評決へ大きく前進する一方、ウクライナ疑惑の議会での全容解明も遠のいた。週明けから本格化する米大統領選をにらみ、与野党は非難合戦を繰り広げている。

賛成49票、反対51票――。31日の動議採決で共和党指導部は野党・民主党を僅差で抑えたが、実はあと1人の造反を許せば過半数を失う瀬戸際まで追い込まれていた。上院(定数100)では53議席を握るが、ミット・ロムニー、スーザン・コリンズ両上院議員が証人招致に賛成する立場を示していたからだ。

だが賛否を保留していた他の共和党議員2人は土壇場で反対に回った。ラマー・アレクサンダー上院議員は31日、米メディアに「大統領の不適切行為はすでに証明された」とウクライナ政府に政敵の調査を求めたトランプ氏の非を認める一方、罷免には値しないと主張した。リサ・マカウスキ上院議員は「(証人を招致し)裁判を続けても結果は変わらない」と説明した。

一時は否決に必要な票が確保できていないと漏らしていた上院共和党トップのマコネル院内総務は採決後の声明で「上院がさらに調査を進める必要はない」と動議否決に安堵感をにじませた。トランプ氏もツイッターへの投稿で「どんなものを与えたとしても民主党は決して満足しない」と上院の判断を歓迎した。

だがウクライナ疑惑の真相を近く出版する自著で暴露するとしていたボルトン氏の招致見送りで、同疑惑の全容解明は遠のいた。米紙ニューヨーク・タイムズは31日、民主党に不利な情報をウクライナ政府から引き出すため、トランプ氏がボルトン氏に協力を求めていたと報じた。民主党が主張する権力乱用を裏付ける可能性もあっただけに、弾劾調査を仕切った民主党のペロシ下院議長は31日の声明で「上院共和党はトランプ氏の隠蔽工作の共犯者となることを選んだ」と非難した。

弾劾裁判は2月3日に検察官役の民主党下院議員と弁護人役のホワイトハウス法律顧問による最終弁論を行う。3日以降に陪審員役を務める与野党の上院議員がトランプ氏の罷免についての賛否を表明する時間も設け、5日に評決を下す。罷免には共和党議員の4割にあたる20人の造反が必要で、同党が結束を保てばトランプ氏に無罪評決が下る可能性が高い。

下院は2019年12月、ウクライナ外交を悪用し大統領再選を果たそうとした「権力乱用」に加え、議会の弾劾調査を妨げた「議会妨害」の罪でトランプ氏を弾劾訴追した。裁判ではそれぞれの罪状について評決を下し、上院の3分の2以上が罪状を妥当と認めればトランプ氏は罷免される。

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