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中国・湖北省滞在の外国人、入国拒否 首相が表明

(更新)

中国湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎を巡り、安倍晋三首相は31日夜に開いた対策本部会議で、湖北省に滞在していた外国人の入国を拒否すると表明した。中国への渡航自粛の動きも広がり、警戒が一段と強まっている。

入国拒否は出入国管理法に基づく対応で、特定の国や地域を対象に適用するのは初めて。日本でも無症状の感染者が出たことを踏まえ、当分の間、入国申請日前の14日間以内に湖北省に滞在歴がある外国人や、湖北省で発行した中国パスポートを所持する人は特段の事情がない限り入国を拒む。1日午前0時から実施する。

首相は「水際対策の実効性を一層高めて感染拡大の防止に万全を期す」と強調した。

湖北省で発行したパスポートを持っている中国人でも、日本人と結婚した配偶者や湖北省以外に長く居住している人などは入国を許可する可能性もある。入国管理の窓口で申告する仕組みを想定し、虚偽が発覚すれば在留資格を取り消す。

政府は新型肺炎を感染症法で定める指定感染症とする政令の施行日も、当初予定の2月7日から1日に前倒しした。患者の強制入院や就業制限などの措置が可能になる。

米政府は世界保健機関(WHO)の緊急事態宣言を受け、米国人の中国全土への渡航警戒レベルを4段階中で最高の「渡航すべきではない」との水準に引き上げた。

日本の外務省も感染症危険情報で、既に渡航中止勧告(レベル3)としている湖北省以外の中国全土について不要不急の渡航中止を促すレベル2に引き上げるとともに、一時帰国を含む安全確保を検討するよう勧める海外安全情報を出した。

航空機の航路追跡サイト「フライトレーダー24」のデータによると、31日昼時点の中国発の国際線の欠航数は91便で、前日の44便から倍増した。渡航中止などで欠航はさらに広がる可能性があり、世界と中国の間の往来が急速に細りつつある。

茂木敏充外相は31日、湖北省の在留邦人を帰国させる民間チャーター機の第4便の派遣は週明け以降になるとの見通しを示した。

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