三越伊勢丹の今期、一転減益に 増税や新型肺炎響く
三越伊勢丹ホールディングスは31日、2020年3月期の連結純利益が前期比48%減の70億円になる見通しだと発表した。従来予想(4%増の140億円)から一転、減益となる。昨年10月の消費増税後の落ち込みが想定を上回る。感染が拡大する新型肺炎の影響も「業績予想に一定程度のリスクを織り込んだ」(金原章執行役員)という。
売上高は3%減の1兆1550億円の見通し。従来予想から350億円減額した。暖冬で衣料品の販売が振るわないことも響く。デジタルなど成長領域への投資は計画通り進めるため、売り上げの落ち込みをコスト削減などで補えない。
新型肺炎の影響については、足元で中国人客が減少。今後は日本人の消費意欲の停滞につながる可能性があるという。
同日発表した19年4~12月期連結決算は、売上高が前年同期比3%減の8752億円、純利益が31%減の78億円だった。