「4年目も『スイッチ』の成長維持」 任天堂・古川社長

2020/1/31 15:43
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任天堂は31日、経営方針説明会を開いた。古川俊太郎社長は主力ゲーム機「ニンテンドースイッチ」について、2021年3月期以降も「成長機会を追求できる基盤が整ってきた」と自信を見せた。19年9月に発売した携帯専用の「ニンテンドースイッチライト」については「魅力をまだ伝えきれていない」とし、ライトを軸に販売拡大に力を入れる方針を示した。

昨年9月に投入した携帯型を核にスイッチの販売拡大を目指す(31日、東京都千代田区)

「ライト」を含めたスイッチ全体の販売は好調を維持している。販売台数は年末商戦を含む19年10~12月期だけで世界で1000万台超に上り、発売3年目にして四半期で過去最高をたたき出した。この結果、20年3月期の販売目標を従来の1800万台から1950万台に上方修正した。

これまで、据え置き型、携帯専用と分けて展開してきたゲーム機ブランドを一本化した効果も大きいという。従来の据え置き型スイッチとライトはゲームソフトの規格が同一で、セーブデータを同期できる。リビングルームで遊んでいたゲームの続きを別の場所に持ち込んで楽しめるなど「これまでの環境とは異なる独自の娯楽の世界が繰り広げられる」と指摘。ライトを2台目として購入するケースは全体の3割程度という。

過去に携帯ゲーム機で人気が広がった「ポケットモンスター」シリーズで初めてスイッチ向けソフトを発売したこともあり「1台目の需要としても女性の割合が高い」と客層の広がりにも手応えを見せた。「発売からまだ時間もたっていないので、ライトを買ってもらえるよう需要やアピールを考えたい」と語った。

19年12月にスイッチを発売した中国市場について、柴田聡取締役上席執行役員は「おそらく並行輸入品などがすでに300万台ほど流通している」としつつ、家族向けにスイッチの体験会など販促を積極化しているという。店頭での認知率を高め、スマートフォンやパソコン向けゲームが主流の中国で中長期的にビジネスの拡大を目指す。

今年以降本格化する映画やテーマパークといったIP(知的財産)の活用方法について宮本茂代表取締役フェローは「今後のコンテンツビジネスで映像はますます露出の場所が増える」と指摘。映画制作もその一歩になるとみる。「(コンテンツの)資産を守るためなら開発費をもっと映像に投じてもいい」との考えを明かした。

古川社長は「年内にスイッチの新モデルを発売する予定はない」とも断言した。ソニーの「プレイステーション5」などライバルの新ゲーム機の発売が控えるなか、スイッチファンを引きつける工夫がいっそう求められる1年になりそうだ。

(川崎なつ美)

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