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LGD、韓国でテレビ向け液晶生産中止 中国勢台頭で

【ソウル=細川幸太郎】液晶パネル世界最大手の韓国LGディスプレーは31日、国内でのテレビ向け液晶パネルの生産を中止する方針を明らかにした。韓国北部にある工場のラインを年内に止める。液晶パネルは中国勢が生産を増やして市況が悪化しており、採算改善の見通しが立たないためだ。同日発表の2019年12月期の連結決算は8年ぶりに営業損益が赤字に転落し、赤字額も過去最大となった。

LGディスプレーの業績は回復の兆しが見えない(8日、米CESの有機ELパネル展示)=ロイター

生産中止は同日の決算発表後の電話会見で、徐東熙(ソ・ドンヒ)最高財務責任者(CFO)が明らかにした。徐氏は「液晶パネル市場の変化に適応するため生産能力の最適化を進める」と話し、収益悪化に歯止めがかからないテレビ向けパネルから自動車や産業用パネルへの転換を模索するという。

韓国の坡州(パジュ)にある工場を止め、テレビ向け液晶パネルは中国広州市の自社工場で生産を続ける。

LGDの19年10~12月期の連結決算は、営業損益が4220億ウォン(約390億円)の赤字(前年同期は2790億ウォンの黒字)で、売上高は8%減の6兆4220億ウォンだった。液晶パネルの市況悪化が最大の要因だ。19年通期の営業損益は1兆3590億ウォンの赤字だった。

さらにLGDは10~12月期に資産の評価損で1兆6000億ウォンの特別損失を計上した。そのうち1兆4000億ウォン分が、米アップルのiPhone向けの有機ELパネルラインの減損だ。LGDは19年からiPhone向けに有機ELパネルの供給を始めたものの品質が安定せず納入量が伸び悩んだ。結果的に「将来価値が帳簿価格に達しない」(徐氏)として減損を迫られた。

主力事業に逆風が吹き付けるLGDにとって唯一の成長領域とみられているテレビ向け有機ELパネルでは、20年の出荷枚数を19年比で8割増の600万枚とみる。ただ中国勢の液晶パネル増産によって価格下落が続いており、引きずられる形で有機ELパネルの価格も安定しない。LGDが計画通りに有機ELの投資金額を回収できるかは不透明な情勢だ。

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