ダム緊急放流で国と市提訴 西日本豪雨被災の愛媛住民

2020/1/31 12:34
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2018年7月の西日本豪雨で、愛媛県の肱川上流にある鹿野川ダム(大洲市)と野村ダム(西予市)が安全とされる基準の6倍の量を放流し下流域の住民らが死亡、甚大な浸水被害が出た問題で、ダムの操作が不適切だったなどとして、遺族を含む被災者8人が31日、国と両市に計8650万円の損害賠償を求め、松山地裁に提訴した。

遺族らは、2つのダムを管理する国土交通省が事前に放流してダムの容量を十分に確保せず、両市も住民への情報提供が不十分だったと主張している。

両ダムは18年7月7日朝に緊急放流。その後、肱川が氾濫し、水が住宅地に流れ込むなどして大洲市で3人、西予市で5人が亡くなった。訴状では、大洲市の避難指示が緊急放流の5分前だったことに触れ「(直前だったため)逃げ遅れて車に乗ったまま流され死亡した者もいる」と主張した。

国交省と両市は「情報が十分に伝わっていなかった可能性がある」と認め、放流・避難に関する情報の伝達方法や操作規則を変更した。一方で国交省は「操作は規則に従い、適切だった」と主張。両市も遺族らの謝罪要求に応じていない。国交省と両市は提訴について「訴状が届いていないので、コメントできない」としている。

両親を亡くした原告の女性(50)は提訴後、松山市で記者会見し「真実を明らかにしたい。まだまだ命あったはずの両親で、不適切な操作がなかったら、2人で幸せに暮らしていた」と声を震わせた。〔共同〕

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