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東名のノウハウ、対米輸出へ新会社 中日本高速

中日本高速道路は30日、米国に全額出資子会社を新設したと発表した。東名高速道路などで培ったインフラの事業化調査から保守・点検、技術まで幅広く輸出する。国内の道路事業が頭打ちになるなか、海外を新たな収益源にしようと2019年秋以降、フィリピンや台湾でも事業を展開している。

中日本高速が台湾で運営するサービスエリア

宮池克人社長は30日の記者会見で、「日本の高い技術を使って海外で収益につなげていきたい」と話した。

中でも米国は各州をまたぐ「インターステート・ハイウエー」など高速道路の総延長が7万キロメートルに達する。日本は9300キロメートル強だ。米国の道路ネットワークはさらに拡大するとみられる半面、既存の道路・施設では老朽化が目立つ。中日本高速は16年に従業員2人を派遣し、新規事業の可能性を探ってきた。

子会社はテキサス州に事務所を構え、資本金は180万米ドル(約2億円)。2月1日から営業する。人工知能(AI)やIT(情報技術)を使った画像解析など、日本で先行する道路の点検技術を生かし、現地企業へのコンサルティングや各種技術の外販に取り組む。2021年3月期の売上高は1500万円を目指す。

中日本高速はすでにアジアで事業を広げている。19年12月にはフィリピンで、高速道路の運営ノウハウなどの支援を始めた。台湾では20年1月、日本の高速道路会社では初めてサービスエリアの運営に参入。年間5億円の売上高を目指す。

ベトナムで17年、建設会社FECON社(ハノイ市)の株式を20%取得して、有料道路事業の運営に参画した。

日本政府は「質の高いインフラ投資」を掲げ道路や鉄道、電力、水道など幅広い公共サービスを海外に展開したい考え。中日本を含む高速道路各社も11年、海外事業のための新会社、日本高速道路インターナショナルを設立。中日本高速は今回の米子会社設立で先進国でも事業に乗り出す。

ただ、韓国や中国も官民一体で海外に相次いで進出している。技術面では日本勢が優位に立つが、コストや為替変動、政治リスクといった総合的なマネジメント力を確立しない限り、ライバルの間に埋没しかねない。

(林咲希)

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