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羽田新ルート、騒音など本格調査 旅客機使い試験

羽田空港の国際線の発着容量増加に向けた飛行試験が30日、本格的に始まった。通常の旅客機が今後、計約14日間にわたり都心上空を実際に飛び、管制の手順を確認したり、騒音の影響を測定したりする。試験を終えて3月29日から運用が始まれば、国際線発着数は7割増の年9.9万回となる。ただ都心上空の飛行には住民の反発もあり、国土交通省は試験を通じて理解を求めていく方針だ。

国交省は2019年に小型ジェット機を使った設備検査を実施しているが、実際の旅客機を使った試験は今回が初めて。試験実施対象期間は30日から3月11日までで、この間に風向きが北方向と南方向で約7日間ずつ計約14日間、新ルートで旅客機を飛ばす。

30日は江戸川区と江東区の上空に飛び立つ北風時のルートが対象で、想定した風向きになった夕方から実施したという。試験の実施中は、都心部の上空数百メートルをルートによっては1時間に約40回、旅客機が通過することになる。

国交省によると、新ルートの導入により、羽田の国際線の発着数は現在の年6万回から9.9万回に増加する。ロシアやインドなど新たに7カ国・地域の就航が予定されており、旅客増や関連産業の活性化による経済効果は年間6500億円に及ぶとはじく。

一方、新ルートは都心上空を南北に縦断し、東京都庁(新宿区)付近で上空1000メートル、JR恵比寿駅(渋谷区)付近で700メートル、大井埠頭(品川区)付近で300メートルを飛ぶ。場所によっては「パチンコ店内と同等」の騒音が予想されている。ルート下の住民らは騒音や部品の落下などによる生活や資産価値への影響を懸念する。

賃貸物件の仲介を手掛ける品川区のある不動産業者は「現状では契約への影響は感じないが、実際に旅客機が飛び始めた時に居住者がどう感じるか注視している」と話す。国交省は15年以降、首都圏各地で説明会を実施。中心市街地の上空を飛ぶ大阪・伊丹空港や福岡空港の例を挙げ「地価との因果関係はない」と主張する。

今回の試験期間中は各地で騒音の影響も測定し公表する。同省は騒音対策として音が小さい機体の着陸料を軽減する措置を導入するほか、着陸時には通常よりも上空を飛ぶようにする方針だ。

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