ふるさと納税訴訟、泉佐野市の請求棄却 大阪高裁

2020/1/30 11:07 (2020/1/30 13:21更新)
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大阪高裁に入る泉佐野市の千代松市長(手前中央)ら(30日午前)

大阪高裁に入る泉佐野市の千代松市長(手前中央)ら(30日午前)

総務省がふるさと納税制度から大阪府泉佐野市を除外した決定は違法だとして同市が取り消しを求めた訴訟で、大阪高裁(佐村浩之裁判長)は30日、請求を棄却し国勝訴の判決を言い渡した。多額の寄付集めの是非を巡る国と自治体の対立で初の司法判断が示された。

ふるさと納税は2019年6月の改正地方税法の施行により、参加できる自治体を総務省が指定する制度に移行。返礼品も寄付額の3割以下の地場産品に限定された。同市は法施行前にこの基準を超す返礼品で多額の寄付を集めたとし、他の3市町とともに新制度へ参加を認められなかった。

総務省は法施行前から返礼品の抑制を求める通知を出していたが、泉佐野市は法的な拘束力がない「助言」だとして従わなかった。裁判では法規制前の実態を根拠に同市を除外した判断の是非が争点となった。

佐村裁判長は判決理由で「泉佐野市の返礼品は突出して極端なもので、寄付という法的枠組みの中で是正すべきだった」と指摘。総務省が定めた自治体の選別基準について「裁量権の行使に逸脱乱用はない」とした。制度からの除外も「過去に遡り法的地位を喪失、変更されたことにはならない」として、同市の「法の不遡及の原則に反する」という主張を退けた。

閉廷後、泉佐野市の千代松大耕市長は「本市の主張が認められず、とても残念だ。最高裁に上告するかどうかは顧問弁護士と相談して決めたい」と語った。

高市早苗総務相は「総務省の不指定処分(泉佐野市の除外)についての主張が認められた。今後も制度の健全な発展に向けて取り組んでいく」とのコメントを発表した。

同市は19年6月10日、決定を不服として総務省の第三者機関である「国地方係争処理委員会」に審査を申し出た。係争委は同年9月、除外決定の再検討を総務省に勧告したが、同省は決定を変えず、市が11月、大阪高裁に提訴していた。

泉佐野市は非地場産品を含む高額な返礼品や、アマゾンギフト券の贈呈などで18年度に約498億円と、全国の1割弱の寄付を集めた。08年度に制度が始まって以来の累計では約870億円に達している。

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