旧ソ連の無国籍男性を難民認定 「地球上に行き場ない」

2020/1/30 9:34
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1991年のソ連崩壊に伴い、無国籍になったジョージア(グルジア)生まれの男性(52)が、難民と認めるよう求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は30日までに、難民認定しなかった国の処分を「違法」として取り消した。

野山宏裁判長は「男性が過去にジョージアで受けた民族差別による迫害の恐怖は、現在も継続している」と指摘。男性はジョージアに帰ることを望んでおらず、難民に該当すると判断した。

国の退去強制命令についても、男性が無国籍者であり、受け入れを見込める国がないことを考慮し「発令すれば、地球上で行き場を失うことは明白だ」とし、無効とした。一審・東京地裁は請求を全面的に退けていた。

判決によると、男性はアルメニア民族で、ソ連崩壊後、ジョージア政府の政策により、生活基盤を破壊され、生存の危機に追いやられる迫害を受けた。ジョージアを出国して欧州各国を転々としたが、新たな国籍は取得できず、2010年5月、日本に入国。難民申請をしたが、認められなかった。

男性は判決後、記者会見で「長い苦しみが終わった。これでようやく自分の将来について考えられる。働いたり、医療を受けたりしたい」と話した。

出入国在留管理庁は「判決内容を十分に精査し、適切に対応したい」とコメントした。〔共同〕

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