東京・神津島村、「星空保護区」認定めざし条例
東京都神津島村は6月、美しい星空が見える環境の保護と観光客誘致につなげるため、美しい星空をたたえる国際制度「星空保護区」に認定を申請する方針を決めた。同制度では西表石垣国立公園(沖縄県)が選ばれているが、同村が認定されれば都内初となる。機運を高めるため、同村は1月、光害防止などに関する条例を施行した。住民や事業者の協力を得ながら認定を目指す。

星空保護区は光害がないきれいな夜空を守る取り組みをたたえるため、国際ダークスカイ協会(本部・米国)が認定している。認定を受けるには屋外で上方向に光を発する照明器具を使わないなどの基準を満たす必要がある。
同村が1月1日に施行した光害防止条例では、これらの基準を満たせるように住民と事業者が取り組むことを求めた。また、屋外の広告看板の照明は日没1時間後から日の出1時間前まで点灯しないなどの制限も盛り込んだ。
同村の前田弘村長は「街灯の光でウミガメが卵を産まなくなるなど光害は動物にも影響がある。星空の保護を通じて自然保護とエネルギーの浪費抑制、観光振興につなげたい」としている。