濃厚チョコがとろ~り 魅惑のフォンダンショコラ10選
とろ~りチョコレートが溶け出すフォンダンショコラ。電子レンジで温まるのを待つ時間も楽しめる。専門家12人が選んだおすすめを、バレンタインにどうぞ。
1位 プレスキルショコラトリー
カカオの風味しっかり、冷蔵・常温でも
フォンダンショコラ(プレーン) 東京都武蔵野市にあるチョコ専門店。カカオ豆の選別から手掛け、チョコや焼き菓子を作る。通販では赤ワインやパッションフルーツなど5つの味がセットで届く。すべて生地にはコロンビア産カカオ豆を原料にしたチョコを使っており、店では1個から購入できる(432円)。
選考会で評価したプレーンは、ガナッシュに中米のグレナダ産カカオ豆によるチョコを使う。温めて割ると溶け出るガナッシュは粘り気が強く、余韻が続く。「カカオの風味がしっかり。チョコ好きにはたまらない」(瀬戸理恵子さん)
ショコラティエの小抜知博さんは「カカオ本来のまろやかな酸味を残せるよう、カカオ豆を焙煎(ばいせん)する際、温度設定を低くした」。外側の生地に使う小麦粉は粒子を細かくし、口溶けがよい。「とろけるテリーヌのように柔らかく繊細」(chicoさん)。冷蔵や常温で味わいが変わる。
(1)1セットの価格 2322円(2)個数 5個(3)URL http://presquile.co.jp/(4)配送の状態と賞味期限 冷蔵、発送日より冷蔵5日間
2位 マ・プリエール
素材にこだわり、見た目も豪華

フォンダンショコラ 東京都武蔵野市にあるショコラティエ、猿舘英明さんの店。数年前にレシピを見直し、味をかえないまま、ゆっくりと消化吸収される甘味料を生地に使うようにした。「通常の砂糖と変わらない味わいと魅力がある」(小椋三嘉さん)
ガナッシュには、西アフリカの島々で有機栽培された豆を原料にした、カカオ分66%のチョコを使用している。「中からとろけてくるガナッシュは、かなりビターな風味。チョコの味わいが引き立っている」(下園昌江さん)
「ふんわりした生地の食感ととろけるガナッシュとの対比が楽しめる」(平岩理緒さん)。厨房では複数のバターを扱い、中でも生地には最も風味の強いバターを使う。「トップにクランブルをまぶしていて、見た目が豪華」(隈部美千代さん)
(1)1134円(2)2個(3)https://www.ma-priere.com/(4)常温、常温で14日間
3位 パティスリーアールディプリュス
マイルドな味、生地はさっくり

フォンダンショコラ 神戸市にある洋菓子店。日本人の舌になじみ深い国内メーカーのチョコを使っており、「全体的にマイルドで食べやすい味」(藤原成一さん)。シェフの鈴木学さんは「親しみやすく、なつかしさがあるものを目指して作っている」という。
生地とガナッシュにはカカオ分70%と60%のチョコを使い、2種類をブレンドしてカカオの風味が強くなりすぎないように調整している。「チョコの風味と、とろけ具合の完成度が高い」(小野隆さん)。高温のオーブンで手早く焼き、サクッとした歯触りに仕上げた。「溶けたガナッシュとさっくりした生地とのコントラストがいい」(猫井登さん)。「焼き菓子のような生地とガナッシュのバランスがいい」(永井里果さん)
(1)3177円(送料無料)(2)4個(3)https://item.rakuten.co.jp/kobe/r-fondant/(4)冷凍、冷凍保存で3週間・解凍後3日
4位 メランジュ ドゥ シュハリ
愛らしく、贈り物に最適

フォンダンショコラ・フランボワーズ 広島でカフェやパティスリーを展開する店。生地とガナッシュに分けず、外側を固めに焼き、温めると内側から濃厚なチョコソースがとろけるように仕上げた。「ふんわりしっとり、中はとろーりと食感の変化が楽しい」(瀬戸さん)
カカオ分64.5%のスペイン産チョコを使用。トップにラズベリーをのせ、温めると落ちてソースと一体化する。「酸味とチョコの苦味のバランスがいい」(猫井さん)。見た目が「愛らしい。贈り物として最適」(小椋さん)。
(1)2000円(2)4個(3)http://www.melangedeshuhari.com/(4)冷凍、冷凍で2週間・解凍後3日以内
5位 カファレル
ナッツのカリカリ感がアクセント

カンパーナ イタリアのチョコの老舗の一品で、カンパーナは「大きな鐘」の意味。しっとりした食感を出すため生地にアーモンドパウダーを練りこんでおり「口に含んだ瞬間、香りが広がる」(小野さん)。ガナッシュには焙煎したヘーゼルナッツのペーストを加えたチョコ、ジャンドゥーヤチョコを使う。「ヘーゼルナッツのカリカリ感がアクセント。香ばしさもよい」(隈部さん)
温めてナイフを入れると、勢いよくガナッシュが出る。「動画映えしそう。インパクト大」(スイーツなかのさん)。冷凍してもおいしい。4~6人サイズ。
(1)1728円(2)1個(3)https://www.caffarel.co.jp/(4)常温、常温で3週間
6位 リンツ
カップ入り、軽い口溶け

フォンダン オ ショコラ スイスのチョコ専門店。都内などにあるリンツ ショコラ カフェの期間限定商品が好評だったため、2018年10月からネット通販を始めた。通販は10月から4月まで毎月15日から数量限定で販売する。カフェではクリームを載せて販売している。
苦みが特徴のエクアドル産カカオ分70%のチョコを用いる。「カカオやチョコの香りがよく、全体的な味の濃さ、バランスがよい」(藤原さん)。米粉を使用しており、「軽い口溶け」(chicoさん)。ガナッシュがカップにたまり、生地と絡めて食べやすい。
(1)3980円(送料無料)(2)4個(3)https://www.lindt.jp/(4)冷凍、冷凍で1カ月
7位 フォチェッタ スイーツスタジオ
スフレのようにふわふわ

とろけるフォンダンショコラ3号 大阪にあるスイーツ店。卵をしっかり泡立て、空気を含ませることでとろける食感を出した。温めると「スフレのようなふわふわな食感」(平岩さん)になるのが最大の特徴。「材料が同じでも作り方で味わいや食感が変わる」とシェフの岡本豊史さんが試作を重ねて実現した。
フランスのヴァローナ社によるカカオ分70%のチョコを使っている。「素材のよさを感じさせる素直な味」(下園さん)。2人分のサイズ。
(1)1780円(送料無料)(2)1個(3)https://www.focetta.com/(4)冷凍、冷凍で2カ月、解凍後2日以内
8位 トレトール ド パリ
まるで生チョコ!?味わい濃厚

チョコレートフォンダン 1996年にフランスのパリ近郊で開業した、洋菓子などをケータリングする店。生地は「まるで生チョコ」(隈部さん)。溶けたガナッシュと絡めると「のびがよく、しっとりとやわらかな口当たり。濃厚にとろけるが味のキレがよい」(平岩さん)。
「温めた後、時間がたって常温になってもおいしい」(なかのさん)との声も。冷凍のままオーブン(180度、約16分)で焼き、冷まして食べると、生地のサクサク感が楽しめる。
(1)730円(2)2個(3)http://www1.enekoshop.jp/shop/yamaoka/(グルメヤマオカ、商品名で検索)(4)冷凍、冷凍で半年から1年
9位 カカオマーケットバイマリベル
ラズベリーの甘酸っぱさとマッチ

フォンダンショコラ 米国のチョコ専門店、マリベルが展開するサブブランド。マリベルは中米ホンジュラスの農園と契約し、カカオ豆の焙煎からチョコの販売までを手掛けている。
ガナッシュにはチョコとラズベリーを使い、2つの味が口の中で溶け合うことで完成するように仕上げた。「ラズベリーの甘酸っぱさがやさしく、やわらかな味わいのチョコとマッチ」(瀬戸さん)。「とろけて出てくるガナッシュがラズベリーと2層になっていて華やか」(藤原さん)
(1)2754円(2)3個(3)https://www.cacaomarket.jp/(4)冷凍、冷凍で30日
10位 デルレイ
ダイヤ形、生地に食べ応え

ダイヤモンドフォンダンショコラ ベルギーのチョコ専門店。日本では東京・銀座に店を構え、1月から販売し始めた日本限定品。本店のあるアントワープで取引が盛んなダイヤモンドをかたどった。生地にアーモンドパウダーを加え、うま味とコクを引き出している。「食べ応えのある生地」(永井さん)
カカオ分55%のベルギー産チョコを使用。常温のままでも楽しめる。「大きさと味のバランスがうまくとれている」(秋山さん)。ダイヤ形は見た目に華やかで「女性へのプレゼントにもおすすめ」(下園さん)
(1)2160円(2)4個(3)https://www.delrey.co.jp/(4)冷蔵。常温で30日程度
加熱・常温・冷蔵 楽しみ方は多彩
フォンダンは、フランス語で「溶ける」という意味。もともとはチョコケーキを、焼き加減が十分でなく中身がやわらかい状態のまま、客に出してしまったことが始まりといわれている。
多くは生地の中に、チョコと生クリームなどで作ったガナッシュを入れて焼く。電子レンジで温めると、中のガナッシュが溶ける。フォークやスプーンを入れて、ソースのように絡めて食べる。「自宅で一手間かけて楽しめるのがフォンダンショコラの魅力」と話すのは高島屋でスイーツの買い付けを担当する古川泰照さん。ここ数年、チョコそのものから、チョコ菓子へと消費者の関心が移り、10位デルレイのように、フォンダンショコラを手掛ける店が目立ち始めた。
電子レンジでの温め方は「解凍後、500ワットで30秒」などの説明が添えられている。手持ちのレンジのワット数が異なる場合、5秒ずつ加熱時間を調整するとよい。もっとも、一部は冷蔵や常温でおいしく食べられる。お気に入りの食べ方を見つけるのも楽しいだろう。
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[NIKKEIプラス1 2020年2月1日付]
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