日本製鉄系2社と住商、ステンレス鋼材販社統合へ

2020/1/29 15:56
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日鉄ステンレスと日鉄物産住友商事は29日、国内のステンレス鋼材販売会社を統合する方向で合意したと発表した。10月に新会社を設立する。ステンレス鋼材の価格競争激化や生産部門の再編に伴い、流通部門の効率化も急ぐ。

鉄鋼再編の動きが流通分野にも波及している(ステンレスコイル)

3社が33%ずつ出資するNSステンレス(東京・中央)と、日鉄ステンレス子会社の日鉄ステンレス販売(同)を統合する。

NSステンレスはステンレス専門商社としては取扱高で国内トップ。2019年3月期の売上高は891億円。日鉄ステンレス販売の売上高は183億円で、単純合算で1000億円を超す売上高のステンレス商社へと再編する。

両社ともに東京、大阪、名古屋、福岡、広島に販売拠点を持つ。リストラも含め、これらの重複した拠点をいかに効率化するかが今後の焦点になるとみられる。

住友商事など3社がステンレス鋼材販売会社の統合に踏み切るのは、日本製鉄グループのステンレス鋼材事業の統合が背景にある。

日鉄は19年4月から旧日新製鋼との間でステンレス関連事業を統合し新体制を始動した。鋼板や鋼管など関連製品を扱う企業を両社で集約した。ステンレスは世界の粗鋼生産のシェア5割を中国が握り、価格競争が厳しく、日鉄グループの採算も悪化している。重複する製品や業務も順次、統合を進め自動車向けなどで主力の付加価値品に特化する。合理化で収益改善にアクセルを踏む。

鋼板、鋼管とも国内最大のメーカーの発足は専門商社など「川中」の流通網の企業にとっても、再編に向けた大きな引き金になったといえる。

今回の販売再編で、旧新日本製鉄系、旧住友金属工業系、旧日新製鋼系の間で分散していた、中小規模の流通業者の再編も一気に進む可能性がある。

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