西洋枕草子 詩人 四元康祐

2020/3/13 14:00
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日本経済新聞 電子版
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春は砂塵(さじん)。冬の間雪の舗道にばら撒かれた大量の滑り止めの砂粒が、ゼピュロス(西風の神)の吹く恋の吐息に舞い上がり、待ちきれない少年たちのスケボーの車輪のギアに食い込む。

初夏は白アスパラ。背を屈(かが)め土中から掘り起こすのは、辺境からやってきた季節労働者たち。どことなく淫靡(いんび)なその味わいは、処刑された王女の残り香。

六月は夏至の祭り。フィンランドでは湖に浮かべた小舟に、クラウド…

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