360度評価、「嫌な上司」排除の悪用防げ 菅谷貴子氏
働き方・霞が関の非常識 識者に聞く(中)
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難関の国家公務員試験をくぐり抜け、国の重要政策を数多く手がける霞が関の中央省庁の官僚たち。だが残業が月100時間を超える長時間労働や、深夜に及ぶ連日の国会待機など、過酷な労働環境が現場を疲弊させている。霞が関がめざすべき働き方改革の針路を識者や官僚OBに聞いた。
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――前財務次官によるセクハラ問題から2年がたちます。中央省庁でハラスメントを防ぐ意識は高まってきましたか。
「霞が関は上命下服の世界。意思決定過程がわかりやすいピラミッド構造だ。民間企業のように中途採用で外の文化や価値観に触れる機会も少ない。社会の一般的な感覚とズレが生まれやすい」
「財務省を含む中央省庁では、『対策をしなければ組織を揺るがす事態になりかねない』との危機感はかなり広がってきた。官僚の頂点である次官が辞職し、