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大学は人間形成の場 明大サッカー部監督・栗田大輔(下)

2020/2/2 3:00
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明治大学サッカー部監督の栗田大輔は1970年9月に清水市(現在の静岡市)で生まれ、幼稚園でサッカーを始めた。明大では第一線の選手とはいかなかったが、高校時代は地元の名門、清水東高のウイングのレギュラーとして活躍。1学年下の元日本代表、相馬直樹とは共にプレーした。

大学卒業後、栗田は大手ゼネコンの清水建設に入社し、営業畑を歩む。30代後半で役員秘書。この経験が監督としての基盤になった。「1万人以上の社員を動かす組織マネジメント、何十万人の取引先にも影響する決断力を学んだ」

2020年度にJリーグに登録された選手のうち、明大を卒業した選手は50人を超す。栗田が監督に就任した15年度以降に限っても30人強を数える。ただ栗田は「(大学は)プロの養成所ではない」と言い切る。大学サッカー部の役割は人間形成の場と考えている。

「明治発 世界へ!」という言葉を大事にしている

「明治発 世界へ!」という言葉を大事にしている

人間形成の一環として、4年生部員全員には就職活動をすることも推奨する。それは「自分がいかに社会人として通用しないかを知り、プロとして活動する覚悟を決めるのに役立つ」と考えているためだ。

当初は就職に主眼を置いていたDF中村帆高は企業と面談を重ね「社会の中でのサッカー選手の役割や位置づけを考えた」といい、FC東京入りを決めた。

また知人の社会人を合宿所に招き、講演をお願いしている。例えば、南アフリカでの発電所建設に携わった企業人の体験談。サッカーには全く関係ない話かもしれないが、狭い世界に閉じこもりがちな選手の視野を広げる手助けとなる。

一風変わった選手育成にも取り組む。1年生FWの赤井シャロッド裕貴は、19年6月から毎週1日はラグビー部のフィジカルトレーニングに参加してきた。198センチの長身だが、「体格を生かせたプレーができていない。4年計画で育ってほしい」との思いからだ。

最初は戸惑ったという赤井だがラグビー部の練習を通じ「転んで起き上がる速度の向上、相手と体をぶつけ合っても負けないための鍛錬につながっている」と成長を実感している。

栗田は「ラグビーの日本代表になれるならなってもらってもかまわない。次はジャンプ力も鍛えてほしいので、バレーボール部の練習への参加をお願いするかも」と冗談交じりに話す。

「明治発 世界へ!」。栗田がよく使う言葉だ。卒業生がサッカーのワールドカップ(W杯)や外国リーグで選手として活躍することをもちろん望んでいる。ただそれだけを願っているのでもない。=敬称略

(宮本英威)

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