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権藤豊和銀頭取「取引先の販路開拓支援 融資増やす」

戦略 トップに聞く

豊和銀行が取引先企業の販路開拓を支援する「Vサポート」の実績があがってきている。契約した企業のトップライン(売上高)に焦点を当てて、製品などを買ってくれる企業を探すことに加え、製品の強み・弱みや満足度などを販売先企業から聞き取りまでするのが特徴だ。Vサポートを預金、貸し出しに続く「第三の本業」と位置づける権藤淳頭取に聞いた。

豊和銀行の権藤淳頭取

――2016年11月に始め、契約先は19年11月で51社になりました。

「これまで経営改善が必要な企業と一緒に改善計画を作ってきたが、銀行の発想では人件費や遊休不動産を削るという縮小均衡に陥りがちだった。必要なのは企業のトップラインを上げること。契約先を増やすことを重視せず、1年間に5社でいいから成功事例を作ろうと思っていた」

「Vサポートは単なるビジネスマッチングではない。行員は過去に購入した企業に効果を聞いて、製品の紹介資料を作っている。その上で販売先には製品の弱みも含め伝える。行員にとっては契約先の製品を深く理解し、同時に販売先の業務面での悩みを知ることもできる」

――手数料収入は累計約2600万円です。

「手数料が目的ではない。売上高1000万円など事前に目標を設定し、達しないと手数料はいただかない。目標に届かないこともあるが、契約先のほぼすべてで売り上げは増えている。Vサポートにより新たに発生した融資は、契約先向けが約9億円、販売先へは同58億円だった。売り上げが増えれば設備投資などのニーズが高まり、融資も伸びるはずだ」

「販売先には購入による効果も聞き取り調査する。銀行員本来の仕事ではないかもしれないが、そこまでやってくれるのかと評価してくれる。その結果『豊和から借りる』と言ってくれる。最近貸出金利がようやく下げ止まったが、Vサポートも歯止めの一因となった。今後2年で契約先を100社程度にしたい」

――地銀が生き残るにはどうすべきですか。

「地元事業者が元気になることに尽きる。それには、銀行が地域課題の解決を通じて収益拡大につなげる『共通価値の創造(CSV)』をすることだ。VサポートはCSVと発想の根っこが同じだ。地域密着の掛け声は聞くが、金融業界は本当に変われたのかと思う。公的資金が入っている豊和銀は中小企業を訪ねて議論し、販路開拓を必死にお手伝いする」

(聞き手は大分支局長 奈良部光則)

ごんどう・あつし 1976年(昭51年)東大法卒、三和銀行(現三菱UFJ銀行)入行。2009年豊和銀専務、12年頭取。東京都出身、67歳。

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