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19年度実質成長率0.6%、20年度は0.5%成長 NEEDS予測

力強さ欠く海外経済、輸出の回復は緩やか

日本経済新聞社の総合経済データバンク「NEEDS」の日本経済モデルに、1月27日までに公表された各種経済指標の情報を織り込んだ予測によると、2019年度の実質成長率は0.6%、20年度は0.5%の見通しになった。

19年10~12月期の実質国内総生産(GDP)は前期比1.5%減と、5四半期ぶりのマイナス成長となったもようだ。19年10月からの消費税増税に伴う駆け込み需要の反動減で、前回消費税率の引き上げがあった14年4~6月期以来の落ち込み幅を見込む。消費のほか設備投資も前期から減少し、輸出は前期比横ばいにとどまったとみている。

世界輸出の重荷となっている米中貿易摩擦は交渉がやや進展したが、抜本的な解決への道のりは遠い。海外経済の回復の勢いが鈍いため、日本の輸出も力強さを欠く動きとなる。設備投資、個人消費ともに20年1~3月期はプラスの伸びに復帰するが、回復は緩やかなものにとどまりそうだ。

輸出は最悪期脱し、緩やかな回復へ

財務省の貿易統計によると、19年10~12月期の輸出数量指数は前年同期比3.8%減だった。6四半期連続の前年同期割れで、マイナス幅も7~9月期より拡大した。本予測では、10~12月期のGDPベースの実質輸出も前年割れとなり、前期比では横ばいにとどまったとみている。

米中貿易交渉の「第1段階の合意」を受けて、米国は2月14日に制裁関税の一部引き下げを実施する。ただ、残りの制裁関税は維持されるため、世界輸出の回復は勢いを欠くものとなる見込み。日本の実質輸出は19年度に前年度比1.3%減となった後、20年度は同0.9%増と緩やかに回復へ向かう見込みだ。

20年度、設備投資は伸びが低下

経済産業省公表の11月の鉱工業生産指数(確報)は前月比1.0%低下と2カ月連続で低下した。生産は10月に同4.5%低下と大幅に落ち込んだが、輸出の低迷を受け11月はさらに低下した。ただ、この先、輸出が緩やかに回復に向かうため、生産も20年1~3月期以降は増加に転じるとみている。

19年10~12月期の設備投資は前期比1.5%減と3四半期ぶりの減少を見込んでいる。内閣府公表の機械受注統計では、設備投資の先行指標となる「船舶・電力を除く民需(季節調整値)」の10~11月平均が7~9月平均対比で0.4%減だった。輸出・生産の低迷で19年度の企業収益も減少する見通しで、設備投資の回復力は弱い。19年度の実質設備投資は前年度比2.0%増、20年度は同0.6%増とみている。

消費、20年1~3月期以降はプラスに復帰

19年10~12月期の実質個人消費は前期比2.0%減と大幅に落ち込んだ公算が大きい。実質個人消費と似た動きをする内閣府の消費総合指数は、消費税率が引き上げられた19年10月に前月比4.2%減となった後、11月は同1.0%の増加にとどまった。

ただ、10~12月期の落ち込みは一時的とみている。内閣府公表の消費者態度指数(2人以上の世帯、季節調整値)は3カ月連続で上昇し、消費者マインドは持ち直しに向かっている。厚生労働省公表の毎月勤労統計では、特に所定内給与で前年同月比プラスが続いており、給与全体を下支えしている。19年度の実質個人消費は前年度比0.2%増にとどまるが、20年1~3月期以降は前期比で増加基調を維持する。20年度は前年度比0.4%増とわずかに伸びが高まるとみている。

なお、今回のNEEDS予測は、日本経済研究センターが19年12月に公表した改訂短期予測をベースにしている。

(日本経済研究センター 山崎理絵子、デジタル事業 情報サービスユニット 渡部肇)

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