WHO事務局長、北京で中国当局と協議 新型肺炎で

2020/1/28 2:57
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【ジュネーブ=細川倫太郎】中国を中心に新型コロナウイルスによる肺炎患者が急増していることを受け、世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は27日、北京入りした。中国当局の関係者や専門家と会って最新の状況を確認した上で、感染拡大の防止に向け協議する。今後はWHOが一度は見送った「緊急事態宣言」を出すかが焦点で、トップ自ら現地で情報収集を急ぐ。(1面参照)

テドロス事務局長は緊急事態宣言をするかどうか判断を迫られている=ロイター

テドロス氏は26日に北京に向かっていることを明らかにし「最新の状況を把握し、さらなる感染拡大の防止に向け中国と協力関係を強化したい」とツイッターに投稿した。アジアを管轄するWHO西太平洋地域事務局の葛西健事務局長も27日に北京に着いた。WHOによると、テドロス氏は29日に中国を出発する予定だ。

新型肺炎の猛威は拡大し続けている。27日にはカンボジアとスリランカでも初めて発症者が確認され、患者数は世界で4千人を超えた。中国は各地で人の移動を制限しているが、世界的に不安が高まっている。

WHOは22~23日に緊急委員会を開催し「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」にあたるかどうかを協議した。この時は緊急事態と判断するのは早すぎるとして、宣言を見送った。ただ、その後も患者数は増え続け、国境を越えた感染も止まっていない。

今回の訪中でテドロス氏は感染状況や経済活動への打撃などを確認し、次回の会合で緊急事態を宣言するかどうかの判断材料にするとみられる。もし宣言を出した場合、事務局長は加盟国に感染拡大阻止に向けた措置を勧告する。WHOは23日「10日後か、必要であれはそれより早く再び会合を開く」と発表しており、今週か来週にも会合が開かれる可能性がある。

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