アコギ2本の名人芸、Charと石田長生のライブ集

文化往来
2020/2/4 2:00
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ギタリストのCharが石田長生と組んだデュオ、BAHO(バホ)の未発表ライブ集「大馬呆展(おおばほてん)」(江戸屋)を発表した。アコースティックギター2本だけで、自作曲やベンチャーズの曲などを百戦錬磨のテクニックで演奏している。1990年代前半に人気を集め、21世紀にも断続的に活動を続けていたが、2015年の石田の他界で終止符を打った。

「BAHOは東京のチャキチャキと大阪のコテコテの融合だった」と語るChar

「BAHOは東京のチャキチャキと大阪のコテコテの融合だった」と語るChar

「おれが自称東京のバカ、石やん(石田)が大阪のアホ。それでバホと名乗ったのですが、石やんがジャズ、おれはブリティッシュロックと全くルーツが違う。違うからこそ、ここでそう来るかという掛け合いが面白かったし、互いにない部分を補い合えたんです」とChar。

ベンチャーズの「ダイアモンド・ヘッド」を弾きながら、途中からCharが童謡「ちいさい秋みつけた」の旋律に脱線するなど、お笑いの要素を交えたのも魅力だった。「石やんはコテコテの大阪人で吉本新喜劇風の笑いが大好きだけど、実はおれもチャキチャキの東京人でハナ肇とクレージーキャッツのようなパロディー志向がある。そういう面でも馬が合いました」

BAHOのライブで演奏する石田長生(左)とChar(1993年)=江戸屋提供

BAHOのライブで演奏する石田長生(左)とChar(1993年)=江戸屋提供

Charが2、4、6弦だけ、石田は1、3、5弦だけ張ったギターで合奏し、あたかも1人が1本のギターを弾いているように聴かせるという趣向も笑いと感動を誘った。「冗談のような遊びだけど、実は演奏するのは難しいんですよ。しかし、それを音楽的に成立させて感動を生む。それがBAHOなんです」と明かす。

忌野清志郎や木村充揮、金子マリといったゲストとの共演も聴きどころ。「石やんもおれもデビュー前にバックミュージシャンをやっていた。その経験が生かされたと思います」と振り返った。CD5枚組。90~93年、09年の未発表ライブ音源を収録した。

(吉田俊宏)

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