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実物資産の投資家、ESGに焦点(海外投信事情)

2020/1/28 12:00
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不動産などの実物資産に資金を振り向ける投資家がESG(環境・社会・企業統治)への関心を強めている。世界で20兆ドルを超す資産を管理している投資家150人を対象に実施したマッコーリー・インフラストラクチャー・アンド・リアル・アセッツ(MIRA)の調査によると、実物資産への投資に関して「今後5年間でよりESG課題に焦点を当てる」との回答が91%に達した。金融市場でも気候変動など環境問題への対応が急がれる中、実物資産の投資家はリターン確保に向けてESG重視をさらに進めるようだ。

■実物資産の投資家、ESG要因の組み込みを強化

調査によると、約6割の投資家が「この5年間でESG課題に焦点を当ててきた」と回答したが、先行きはこの流れがさらに加速する見通しであることが明らかになった。さらに78%が「サステナビリティ(持続可能性)の追求はリターン向上に寄与する」と回答するなど、多くの投資家はESG重視と運用成績に「正」の相関関係があるとみている。

実物資産におけるESG課題への取り組みは待ったなしの状況だ。その一つが不動産分野。世界経済フォーラム(WEF)によると、住宅・建築物が世界の温室効果ガス排出の3分の1を占め、世界のエネルギーの4割を消費している。WEFは「不動産ファイナンスにサステナビリティ戦略を組み込む必要がある」と指摘、そのうえで「気候変動への影響を和らげるための解決策を見出すことは、結果的に道徳的かつ経済的な利益を享受することになる」としている。

■ESG関連商品に集まる投資マネー、運用会社も積極対応

世界の資産運用会社もESG課題に積極的に取り組む姿勢を鮮明にしている。例えば、運用会社のジャナス・ヘンダーソンは、同社が運用するすべての英国不動産ファンドに関して、2030年までに二酸化炭素(CO2)排出を実質ゼロとする「ゼロ・カーボン」のポートフォリオにすると約束した。

世界の運用会社を駆り立てるのは、ESG関連商品に投資マネーの流入が加速しているためだ。英調査会社ETFGIによると、ESG関連の世界の上場投資信託(ETF)などの残高は2019年11月時点で約524億ドル(約5.7兆円)に達した。18年末は前年比3割増の約225億ドルだったが、そこから2.3倍に膨らんだことになる。

世界最大の年金基金である日本の年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が18年に国内外の不動産投資に乗り出すなど、今後は大口投資家経由の実物資産への資金流入も増えることが予想される。ESGを重視する運用の流れは一段と加速しそうだ。

(QUICK資産運用研究所ロンドン 荒木朋)

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