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スズキの排ガス不正、オランダ当局が認定

【フランクフルト=深尾幸生】オランダ陸運局は23日、スズキと欧米フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)のディーゼル車で、排ガス不正があったと発表した。陸運局はスズキに是正を求め、その結果が基準に適合しない場合、欧州での車両販売に必要な型式認定を取り消すとした。

オランダ陸運局は2017年にスズキの多目的スポーツ車(SUV)「ビターラ(日本名エスクード)」とFCAの「ジープ グランドチェロキー」について、不正ソフトを搭載している疑いで調査すると発表。今回、調査の結果として、不正な排ガス制御をしていると結論づけた。

試験台と実走行で排ガス制御の挙動を変え、路上では規制値を大きく上回る窒素酸化物(NOx)を排出しているという。スズキは17年時点でビターラに搭載する排気量1.6リットルのディーゼルエンジンをFCAから調達していた。

スズキは修正ソフトを開発し欧州車を改修したが、オランダ陸運局は改善がみられなかったと指摘。さらなる改善措置を求めた。

FCAも修正ソフトを開発、陸運局はFCAにリコールを通じて欧州の全車両の改修を命じた。リコールを徹底させるための措置として既に型式認定取り消しの手続きを始めた。

欧州連合(EU)の型式認定制度では、1カ国の当局で認定を取ればすべてのEU加盟国で販売できる。今回のケースではオランダで取り消されれば、欧州全体で販売できなくなる。

15年に発覚した独フォルクスワーゲン(VW)の排ガス不正をうけて、各国の当局がディーゼル車を調査。これまでにVWが300億ユーロ(約3兆6千億円)を超える罰金や賠償金を支払い、独ダイムラーや独ボッシュも罰金を命じられた。今月21日には独検察が三菱自動車に家宅捜索に入った。

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