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新型肺炎、武漢で交通機関停止 感染570人に

(更新)
閉鎖された中国・武漢の海鮮市場(17日)=共同

【大連=渡辺伸、ワシントン=中村亮】新型コロナウイルスによる肺炎を巡り、中国の湖北省武漢市は23日、同日午前10時(日本時間同11時)から公共交通機関の運行を一時停止すると発表した。感染封じ込めのため、人口1千万人を超える大都市で市民の移動を制限する異例の措置だ。同日までに死者は17人、中国の感染者は571人となった。世界保健機関(WHO)は22日に緊急会合を開き、23日も対応を協議することを決めた。

武漢市当局は地下鉄やバス、川を渡る客船などの運行を停止し、武漢発の航空機や高速鉄道も利用できなくなった。特別な事情がない限りは武漢を離れないよう市民に呼びかけた。運行再開の時期は別途告知するという。

中国は24日から春節(旧正月)に伴う大型連休が始まる。多くの市民が市外への渡航を検討しているとみられ、今後混乱が生じる可能性もある。

すでに武漢の市民からは戸惑いの声が上がっている。中国版ツイッター「微博(ウェイボ)」では23日、「交通機関が止まったら普通の生活を送ることは難しい。物資が届くようにしてほしい」「高速道路は通れるのか」といった投稿が相次いだ。

中国政府は23日、新型コロナウイルスの肺炎による患者は22日時点で571人、死者は17人になったと発表した。国内31の省・直轄市・自治区のうち、患者が確認されたのは25まで広がった。中国本土以外では日本と米国、韓国、タイ、台湾、香港、マカオで確認された。

死者17人の内訳は40代(1人)、50代(1人)、60代(5人)、70代(2人)、80代(8人)と、高齢者が多い。性別では、男性が13人、女性が4人だった。

全日本空輸(ANA)は、23日の成田発武漢行きと24日の武漢発成田行きの便の欠航を決めた。武漢に3つの工場を持つホンダは22日夕方から、日本や米国などから武漢に出張することを原則禁止にするなど、企業活動にも影響が及んでいる。

中国政府で保健衛生を担当する国家衛生健康委員会の李斌副主任は22日の記者会見で「ウイルスは変異する可能性があり、さらに拡散するリスクがある」との見方を示した。中国の専門家によると、タケネズミやアナグマなど野生動物が感染源の可能性があるという。

同委は記者会見で患者数が急増している理由に診断方法などの改善を挙げた。当局のこれまでの対応については「我々は情報公開を非常に重視している」と述べた。

これに対し、米国務省高官は22日、記者団に対して武漢市の対応を「(感染拡大阻止に向けた)明るい兆しだ」と評価する一方、「中国が混乱を避けたり良い情報のみを流したりするために(情報の)透明性が失われる事態を懸念している」と語った。

WHOは22日の緊急会合で、新型コロナウイルスの感染拡大に対し「国際的に懸念される公衆衛生の緊急事態」を宣言するかを協議した。会合後の記者会見でテドロス事務局長は「さらなる情報収集が必要だ」として判断を先送りした。現地時間で23日正午(日本時間同日午後8時)から会合を再開する。

WHOによると、これまでの死亡者は高血圧などの基礎疾患を持っている人が多いという。ウイルスの大きな変異はまだ確認されていないことも明らかにした。

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