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ロシアで新内閣発足 プーチン氏が政府管理を強化

第1副首相に側近 国防相と外相は留任

21日、新閣僚との会合に出席したプーチン大統領(右)とミシュスチン新首相=ロイター

【モスクワ=石川陽平】ロシアのプーチン大統領は21日、15日のメドベージェフ内閣の総辞職を受け、新たな閣僚を任命した。15日に任命したミシュスチン新首相に次ぐ第1副首相に側近のベロウソフ大統領補佐官(経済担当)を就け、自ら政府管理を強める姿勢を鮮明にした。2024年の大統領退任後も実権を握る「院政」に向けて国民の生活改善に注力し、安定した体制移行を進めるための布陣とする。

プーチン大統領は21日、モスクワで開いた新閣僚との会合で「最も重要な課題はわが国民の福祉の向上と、国家体制と世界でのロシアの地位の強化だ」と強調した。ミシュスチン首相も、新内閣の課題として経済成長の促進とビジネス環境の改善を挙げた。

新内閣の目玉となったのはベロウソフ第1副首相で、9人の副首相のうち唯一、第1副首相の肩書を持つ。12年から13年まで経済発展相を、13年からは経済担当の大統領補佐官を務めており、プーチン氏の信頼が厚い。今後は政府のナンバー2として、プーチン氏が15日の年次教書演説で示した社会保障強化と経済成長の実現を急ぐ。

一方、ラブロフ外相とショイグ国防相ら武力機関のトップは留任した。ロシアでは経済政策の執行は首相が担当し、外交・安保は大統領が直轄している。外相と国防相の留任で、ロシアの外交・安保政策は中国との関係強化や対米強硬路線をはじめ従来の基本政策を継続することが一段と明確になった。

ベロウソフ氏の第1副首相就任に伴い、シルアノフ第1副首相兼財務相は第1副首相を解かれた。財務相としては残り、今後もマクロ経済の安定を担当する。経済部門では、日ロ間の経済協力を話し合う日ロ貿易経済政府間委員会の共同議長を務めていたオレシキン経済発展相が退任し、後任にはロシア中部のペルミ地方の知事として実績を上げたレシェトニコフ氏が就任した。

外交、武力関連省のトップが留任し、経済閣僚が入れ替わった今回の政府人事は、メドベージェフ前内閣で経済が低迷したことにプーチン大統領が危機感を募らせていたことを強く反映している。経済成長率が1%台に下がって貧困も拡大し、与党・統一ロシアの支持率が30%台に低下。政権基盤を揺さぶりかねない状況になっていた。

プーチン大統領は24年の任期切れに伴う大統領退任後も実権を維持し、「院政」を敷く考えだとされる。そのためには経済の安定が不可欠で、15日の年次教書演説でも、最低所得の保証や巨額の国家事業の促進を打ち出した。税収増加で手腕を発揮したミシュスチン新首相の任命に続く今回の閣僚人事も、大統領の経済方針を実現するための実務型の配置となった。

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