日本の現代音楽紹介する祭典、NYで45周年

2020/1/28 2:00
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2019年3月、米ニューヨークで開かれたミュージック・フロム・ジャパン公演

2019年3月、米ニューヨークで開かれたミュージック・フロム・ジャパン公演

米ニューヨークで日本の現代音楽作品を毎年紹介・演奏している音楽祭「ミュージック・フロム・ジャパン」が1975年の創設から45周年を迎える。米国で日本の作曲家の作品を聴く機会は極めて限られるため、この音楽祭が果たしてきた役割は大きい。元コントラバス奏者で音楽祭のプロデューサーである三浦尚之は「現代音楽は集客が難しいと言われ続けたが、なんとか45年間続けることができた」と振り返る。

音楽祭は75年の1回目で湯浅譲二や甲斐説宗ら、76年に松村禎三や三善晃の楽曲を取り上げるなど、日本の代表的な作曲家の作品を積極的に取り上げてきた。演奏は日本人だけでなく米国の音楽家も参加。当初は米国の批評家などから「日本の作曲家はほとんど知らない」「日本人なのに西洋音楽的な音楽か」などの批判もあったが、「東西文化の枠を超えた音楽を紹介する」(三浦)というコンセプトのもと着実に固定ファンを増やした。雅楽作曲家の芝祐靖や武満徹などの現代音楽と日本の伝統音楽を融合させた作品も多く上演され、高く評価された。

2016年からは特定の作曲家の曲に焦点を当てる「アーティスト・イン・レジデンス」プログラムを導入し、新実徳英、斉木由美ら日本でもあまり知られていない作曲家の音楽を紹介。20年は2月22日に1982年まれの若手作曲家、小出稚子の曲を取り上げる公演を予定。23日には「アイデンティティなきアイデンティティの世代」と題して、桑原ゆうや鈴木純明ら、10年代に作曲された最新の日本の作曲家の作品を紹介・演奏する。「日本の作曲家の作品がもっと米国で演奏されるようになってほしい」。三浦の思いは45年たった今も不変だ。

(岩崎貴行)

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